プロ野球ではシーズン(ペナントレース)が始まると、毎日のように新聞やテレビなどでセリーグとパリーグに分けた順位表が出ます。
しかし、プロ野球の順位の決め方がどうなっているのか、疑問に思っている方もいらっしゃるかもしれません。
そもそも、筆者もつい最近までセリーグとパリーグで順位の決め方に違いがあることを知りませんでした。
そこで今回は、プロ野球の順位の決め方について、同率の場合のセリーグとパリーグの違いなどを含めて見ていきます。
プロ野球の順位の決め方
プロ野球の順位の決め方といってもプロ野球にはペナントレースもあれば、オープン戦、交流戦、そして日本シリーズもあります。
ここでは143試合という年間最も長きにわたって戦うことになるペナントレースの順位の決め方について見ていきます。
たいていのスポーツの順位の決め方は勝ち数か勝率によって決められていますが、プロ野球の場合は勝率によって順位が決まります。
なお、引き分けの場合は勝ちにも負けにも含まれず、試合数としてカウントされないため、143試合を消化したシーズン終了時に勝ち数が同じ場合は引き分けが多いチームのほうが勝率が高くなります。
なので、不利な試合をいかにして引き分けに持ち込めるかも優勝するための重要なポイントとなります。
このようにプロ野球における順位で勝率とは、引き分けの試合を除いた試合数で純粋に勝った試合の割合となります。
プロ野球の順位の決め方~同率の場合はセリーグとパリーグで違い
プロ野球の順位の決め方が、勝率であることはわかりました。
ではシーズン終了時に勝率が同率の場合は、どうなるのでしょうか?
単純に同率の場合は勝ち数で決まるのではないかと考えがちだと思いますが、実はセリーグとパリーグでは違いがあります。
ちょっと意外かもしれませんが、セリーグとパリーグの考え方の違いが見えるともいえます。
プロ野球の順位の決め方~セリーグ
セリーグにおいて同率の場合は、勝ち数で決まります。
それでも並んだ場合には、以下の優先順位で順位を決めることになります。
1.勝ち数が多い球団
2.並んだ球団同士の対戦勝率が高い球団
3.前年度順位が上位の球団
このように、セリーグでは勝率の次に勝ち数が優先されます。
プロ野球の順位の決め方~パリーグ
では、パリーグはどうでしょうか?
パリーグにおいて同率の場合は、直接対戦で勝っているチームが上位となります。
それでも並んだ場合には、以下の優先順位で順位を決めることになります。
1.並んだ球団同士の対戦勝率が高い球団
2.交流戦を除いたリーグ戦の勝率が高い球団
3.前年度順位が上位の球団
このようにパリーグの順位の決め方を見ると、交流戦を除くなど、あくまでもパリーグでの最強のチームを決めようという考え方で、勝ち数の優先順位はセリーグほど高くありません。
プロ野球ペナントレースについては、こちらの記事をご参照下さい↓
プロ野球の順位の決め方~交流戦の場合
最後に、プロ野球の順位の決め方で、交流戦を見ていきます。
交流戦の成績はペナントレースの順位にも反映される非常に重要なものですが、順位の決め方はペナントレースと同じく勝率で決まります。
そして、勝率が同率で並んだ場合は、勝ち数が優先され、その次に直接対決の成績優先されます。
どちらかというとセリーグの順位の決め方に近いですね。
交流戦で同率の場合の順位の決め方は、以下のようになっています。
2チームが同率の場合
1.勝ち数
2.並んだ球団同士の対戦勝率が高い球団
3.交流戦18試合のTQBが大きいチーム
4.交流戦18試合のER-TQBが大きいチーム
5.交流戦18試合のチーム打率
6.前年度交流戦の上位チーム
3チーム以上が同率の場合
1.勝ち数
2.交流戦18試合のTQBが大きいチーム
3.交流戦18試合のER-TQBが大きいチーム
4.交流戦18試合のチーム打率
5.前年度交流戦の上位チーム
※TQB(得失点率)=(得点/攻撃イニング)-(失点/守備イニング)
※ER-TQB(自責点得失点率)=(相手球団の自責点による得点/攻撃イニング)-(自責点/守備イニング)
また、2021年の交流戦は新型コロナウイルスの影響で交流戦期間(~6月17日)までに全日程を消化できなかった場合、6月17日時点での勝率で優勝チームを決定することになりました。
ただし、優勝チームは15試合以上の試合を消化していることが条件となり、延期となった交流戦は交流戦の順位に反映されません。
プロ野球交流戦の優勝賞金など仕組みについては、こちらの記事をご参照下さい↓
プロ野球の順位の決め方~まとめ
今回は、プロ野球の順位の決め方について、同率の場合のセリーグとパリーグの違いなどを含めて見てきました。
プロ野球の順位の決め方は勝率が最優先されますが、同率の場合はセリーグとパリーグで順位の決め方が異なります。
同率の場合は、セリーグと交流戦では勝ち数、パリーグでは直接対戦で勝っているチームが上位となります。
引き分けは試合数としてカウントされずシーズン終了時に勝ち数が同じ場合は引き分けが多いチームのほうが勝率が高くなるため、引き分けの試合数もペナントレースの行方を左右する重要なポイントとなります。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。
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