全国高校駅伝は、各都道府県から予選会を勝ち抜いた代表校が一堂に会して駅伝高校日本一を競う駅伝大会です。
大会には47ものチームが競うので(開催年によって異なる)、頂点に立つのは容易なことではありません。
しかし、過去の記録を調べていくと歴代優勝校などは連覇記録も多く、その時代ごとに強豪校が時代を作ってきたことがわかります。
今回は、歴代優勝校・最多優勝回数など全国高校駅伝の過去の記録を男子・女子別でまとめました。
全国高校駅伝の過去の記録
全国高校駅伝は、毎年12月に京都で開催されている駅伝大会で、正式名称を「全国高等学校駅伝競走大会」といいます。
1950年から開催されている歴史ある駅伝大会(男子)で、コースが現在の京都に移ったのは1966年大会からでそれまでは大阪府で開催されていました。
長い歴史を誇るだけにさまざまな記録が生まれていますが、男子と女子では歴史の違いからか記録の傾向も異なるようです。
全国高校駅伝の過去の記録~歴代優勝校
まずは、全国高校駅伝の過去の記録として、歴代優勝校を男子・女子別で見ていきましょう。
上述したように、全国高校駅伝は男子は1950年から開催されていますが、女子は男子に比べて歴史が浅く1989年からの開催になります。
出場校は各都道府県の代表校47校ですが、大会の節目となる記念大会などでは出場校が58、あるいは59校だったりと増減することもあります。
全国高校駅伝の歴代優勝校~男子
70年を超える全国高校駅伝の男子の歴代優勝校を見てみると、他の駅伝大会にもいえる傾向なのですが、強豪校が一時代を築く傾向が見られます。
そのため連覇も多く、タイムも時代とともにレベルアップしています。
大会記録は、2023年の第74回大会で佐久長聖(長野)がマークした2時間01分00秒です。
全国高校駅伝の男子の歴代優勝校は、以下の通りです。
全国高校駅伝の歴代優勝校~男子
2023年(第74回)佐久長聖(長野)2時間01分00秒(大会記録)
2022年(第73回)倉敷(岡山)2時間01分10秒
2021年(第72回)世羅(広島)2時間01分21秒
2020年(第71回)世羅(広島)2時間01分31秒
2019年(第70回)仙台育英(宮城)2時間01分32秒
2018年(第69回)倉敷(岡山)2時間02分09秒
2017年(第68回)佐久長聖(長野)2時間02分45秒
2016年(第67回)倉敷(岡山)2時間02分34秒
2015年(第66回)世羅(広島)2時間01分18秒
2014年(第65回)世羅(広島)2時間02分39秒
2013年(第64回)山梨学院大附(山梨)2時間03分53秒
2012年(第63回)豊川(愛知)2時間02分55秒
2011年(第62回)世羅(広島)2時間03分50秒
2010年(第61回)鹿児島実(鹿児島)2時間03分59秒
2009年(第60回)世羅(広島)2時間04分09秒
2008年(第59回)佐久長聖(長野)2時間02分18秒
2007年(第58回)仙台育英(宮城)2時間03分55秒
2006年(第57回)世羅(広島)2時間03分18秒
2005年(第56回)仙台育英(宮城)2時間05分04秒
2004年(第55回)仙台育英(宮城)2時間01分32秒
2003年(第54回)仙台育英(宮城)2時間02分07秒
2002年(第53回)西脇工(兵庫)2時間04分03秒
2001年(第52回)仙台育英(宮城)2時間03分46秒
2000年(第51回)大牟田(福岡)2時間04分48秒
1999年(第50回)仙台育英(宮城)2時間05分04秒
1998年(第49回)西脇工(兵庫)2時間03分32秒
1997年(第48回)西脇工(兵庫)2時間03分18秒
1996年(第47回)報徳学園(兵庫)2時間05分08秒
1995年(第46回)西脇工(兵庫)2時間05分20秒
1994年(第45回)西脇工(兵庫)2時間03分21秒
1993年(第44回)仙台育英(宮城)2時間05分25秒
1992年(第43回)西脇工(兵庫)2時間05分12秒
1991年(第42回)大牟田(福岡)2時間06分47秒
1990年(第41回)西脇工(兵庫)2時間05分44秒
1989年(第40回)報徳学園(兵庫)2時間04分49秒
1988年(第39回)大牟田(福岡)2時間05分53秒
1987年(第38回)埼玉栄(埼玉)2時間05分57秒
1986年(第37回)市立船橋(千葉)2時間06分30秒
1985年(第36回)報徳学園(兵庫)2時間06分43秒
1984年(第35回)報徳学園(兵庫)2時間08分05秒
1983年(第34回)報徳学園(兵庫)2時間07分04秒
1982年(第33回)西脇工(兵庫)2時間08分46秒
1981年(第32回)報徳学園(兵庫)2時間10分23秒
1980年(第31回)中京商(愛知)2時間10分07秒
1979年(第30回)中京商(岐阜)2時間10分55秒
1978年(第29回)小林(宮崎)2時間10分57秒
1977年(第28回)小林(宮崎)2時間10分43秒
1976年(第27回)大牟田(福岡)2時間09分57秒
1975年(第26回)大牟田(福岡)2時間09分11秒
1974年(第25回)世羅(広島)2時間08分40秒
1973年(第24回)小林(宮崎)2時間11分56秒
1972年(第23回)世羅(広島)2時間12分59秒
1971年(第22回)中津商(大分)2時間11分47秒
1970年(第21回)相原(神奈川)2時間11分36秒
1969年(第20回)福岡大大濠(福岡)2時間10分08秒
1968年(第19回)小林(宮崎)2時間11分00秒
1967年(第18回)中京(愛知)2時間11分09秒
1966年(第17回)中京商(愛知)2時間09分28秒
1965年(第16回)福岡大大濠(福岡)2時間10分45秒
1964年(第15回)盈進(広島)2時間10分10秒
1963年(第14回)中京商(愛知)2時間12分46秒
1962年(第13回)福岡大大濠(福岡)2時間13分57秒
1961年(第12回)小林(宮崎)2時間13分40秒
1960年(第11回)小林(宮崎)2時間13分17秒
1959年(第10回)西条農(広島)2時間14分27秒
1958年(第9回)常磐(福岡)2時間14分07秒
1957年(第8回)小林(宮崎)2時間14分10秒
1956年(第7回)常磐(福岡)2時間16分57秒
1955年(第6回)飾磨工(兵庫)2時間17分52秒
1954年(第5回)筑紫野(福岡)2時間18分40秒
1953年(第4回)筑紫野(福岡)2時間15分37秒
1952年(第3回)玉名(熊本)2時間18分42秒
1951年(第2回)世羅(広島)1時間44分31秒
1950年(第1回)世羅(広島)1時間46分57秒
※コースは、1950年(第1回)と1951年(第2回)は、6区間32km、1952年(第3回)から7区間42.195kmで開催
全国高校駅伝の歴代優勝校~女子
女子は1989年から開催されていますが、男子ほど強豪校が一時代を築くという傾向はないようです。
近年では仙台育英(宮城)の躍進が目立ちますが、連覇はここ10年ほどは見られていません。
大会記録は、1996年の第8回大会で埼玉栄(埼玉)がマークした1時間06分26秒で、もう25年以上前の記録になりますから、そろそろ記録更新を期待したいところです。
全国高校駅伝の女子の歴代優勝校は、以下の通りです。
全国高校駅伝の歴代優勝校~女子
2023年(第35回)神村学園(鹿児島)1時間07分28秒
2022年(第34回)長野東(長野)1時間07分37秒
2021年(第33回)仙台育英(宮城)1時間07分16秒
2020年(第32回)世羅(広島)1時間07分13秒
2019年(第31回)仙台育英(宮城)1時間07分00秒
2018年(第30回)神村学園(鹿児島)1時間07分25秒
2017年(第29回)仙台育英(宮城)1時間06分35秒
2016年(第28回)大阪薫英女学院(大阪)1時間07分24秒
2015年(第27回)世羅(広島)1時間07分37秒
2014年(第26回)大阪薫英女学院(大阪)1時間07分26秒
2013年(第25回)豊川(愛知)1時間06分54秒
2012年(第24回)立命館宇治(京都)1時間07分22秒
2011年(第23回)豊川(愛知)1時間07分29秒
2010年(第22回)興譲館(岡山)1時間07分50秒
2009年(第21回)豊川(愛知)1時間08分27秒
2008年(第20回)豊川(愛知)1時間07分37秒
2007年(第19回)立命館宇治(京都)1時間07分06秒
2006年(第18回)須磨学園(兵庫)1時間07分34秒
2005年(第17回)興譲館(岡山)1時間06分54秒
2004年(第16回)諫早(長崎)1時間07分33秒
2003年(第15回)須磨学園(兵庫)1時間07分46秒
2002年(第14回)筑紫女学園(福岡)1時間08分24秒
2001年(第13回)諫早(長崎)1時間08分10秒
2000年(第12回)立命館宇治(京都)1時間08分05秒
1999年(第11回)筑紫女学園(福岡)1時間07分59秒
1998年(第10回)田村(福島)1時間07分56秒
1997年(第9回)埼玉栄(埼玉)1時間07分00秒
1996年(第8回)埼玉栄(埼玉)1時間06分26秒(大会記録)
1995年(第7回)埼玉栄(埼玉)1時間08分13秒
1994年(第6回)仙台育英(宮城)1時間07分54秒
1993年(第5回)仙台育英(宮城)1時間07分32秒
1992年(第4回)市立船橋(千葉)1時間08分26秒
1991年(第3回)筑紫女学園(福岡)1時間08分28秒
1990年(第2回)群馬女子短大付(群馬)1時間08分51秒
1989年(第1回)市立船橋(千葉)1時間09分48秒
※コースは5区間21.0975kmで開催
全国高校駅伝の過去の記録~最多優勝回数
続いて、全国高校駅伝の過去の記録として最多優勝回数を見ていきましょう。
最多優勝回数は高校別と都道府県別の2つの項目をあげましたが、男子と女子では異なる傾向が見られました。
開催の回数として男子は女子の倍以上の歴史があるため、歴史の深さがそのまま出ているともいえます。
最多優勝回数~男子
まず、男子の最多優勝回数は、高校別では世羅(広島)の11回がトップですが、2位に優勝回数8回で仙台育英(宮城)と西脇工(兵庫)が続いています。
いずれも強豪校だけに今後は順位の変動も大いにあり得るでしょう。
都道府県別では兵庫県の15回がトップで、以下広島県の13回と福岡県の12回が続きますが、大きく優勝回数を伸ばすには単独の高校だけでは難しいようです。
トップ3は複数の強豪校が長年、競い合ってきた結果といっていいでしょう。
なお、連続優勝は、報徳学園と仙台育英の3連覇が最高記録です。
高校別
1位:世羅 11回(1950・1951・1972・1974・2006・2009・2011・2014・2015・2020・2021年)
2位:仙台育英 8回(1993・1999・2001・2003・2004・2005・2007・2019年)
2位:西脇工 8回(1982・1990・1992・1994・1995・1997・1998・2002年)
4位:小林 7回(1957・1960・1961・1968・1973・1977・1978年)
5位:報徳学園 6回(1981・1983・1984・1985・1989・1996年)
都道府県別
1位:兵庫県 15回(西脇工8・報徳学園6・飾磨工1)
2位:広島県 13回(世羅11・西条農1・盈進1)
3位:福岡県 12回(大牟田5・福岡大大濠3回・福岡農2回・常盤2)
4位:宮城県 8回(仙台育英8)
5位:宮崎県 7回(小林7)
最多優勝回数~女子
女子の最多優勝回数は、高校別では仙台育英(宮城)の5回をトップに豊川(愛知)の4回が続いていますが、両校とも強豪校だけに今後さらに競り合って優勝回数を伸ばしていくことが予想されます。
続く3位には筑紫女学園(福岡)と埼玉栄(埼玉)、立命館宇治(京都)の3校が3回で並んでいます。
都道府県別の優勝回数のデータを見ると、おもしろいことにこの5校の優勝回数がそのまま都道府県の優勝回数になっています。
この辺は男子とは対照的な結果といえます。
なお、連続優勝は、埼玉栄の3連覇が最高記録です。
高校別
1位:仙台育英 5回(1993・1994・2017・2019・2021年)
2位:豊川 4回(2008・2009・2011・2013年)
3位:筑紫女学園 3回(1991・1999・2002年)
3位:埼玉栄 3回(1995・1996・1997年)
3位:立命館宇治 3回(2000・2007・2012年)
都道府県別
1位:宮城県 5回(仙台育英5)
2位:愛知県 4回(豊川4)
3位:福岡県 3回(筑紫女学園3)
3位:埼玉県 3回(埼玉栄3)
3位:京都府 3回(立命館宇治3)
全国高校駅伝の過去の記録~まとめ
今回は、歴代優勝校・最多優勝回数など全国高校駅伝の過去の記録を男子・女子別でまとめました。
全国高校駅伝の過去の記録を見ていくと、歴代優勝校では男子は世羅(広島)の11回が最多優勝回数、女子は仙台育英(宮城)の5回です。
男子は1950年から開催されていますが女子は1989年からの開催で男子に比べて歴史が浅いため、優勝回数にも違いが見られています。
最多優勝回数は男女ともに強豪校ばかりなので、今後もさらに記録を伸ばしていくことが期待されます。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。
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