過去には世界記録も生まれたほどのレベルの高い大会として知られるのが、福岡国際マラソンです。
参加資格は、AグループとBグループに分かれていますが、どちらもハイレベルな上にその変遷を見ると制限時間が年々厳しくなっています。
エリートランナーはともかく、これでは一般の市民ランナーの出場が減ってしまうのではないかと思うほどです。
今回は、福岡国際マラソンの参加資格の変遷と制限時間の変更で市民ランナーの出場はどうなるのか、見ていきたいと思います。
福岡国際マラソンの参加資格
2020年の福岡国際マラソンは、新型コロナウイルスの影響により例年より規模を縮小して参加人数を100人程度とすることが発表されています。
ちなみに昨年2019年大会は出場選手は約500名でしたから、2020年大会は1/5ほどに減るわけです。
そのため2020年は参加資格も例年とはかなり異なるので、2019年の参加資格が最新の福岡国際マラソンの参加資格と考えられます。
参加資格は、平和台陸上競技場をスタートとするAグループと隣接する大濠公園をスタートするBグループに分けられます。
2019年の福岡国際マラソンの参加資格は、日本陸上競技連盟登記登録男子競技者で、連盟公認の大会で下記の標準記録をマークした大会当日満19歳以上の者となります。
2019年の福岡国際マラソンの参加資格
Aグループ
マラソン:2時間27分
30kmロードレース:1時間35分
ハーフマラソン:1時間05分
※以上のほか日本陸上競技連盟が特に推薦する者
Bグループ
マラソン:2時間35分
30kmロードレース:1時間50分
ハーフマラソン:1時間10分
一方、2020年の福岡国際マラソンの参加資格は、日本陸上競技連盟登記登録男子競技者で、連盟公認の大会で下記の標準記録をマークした大会当日満19歳以上の者となります。
2020年の福岡国際マラソンの参加資格
・マラソン:2時間25分以内(申込者の上位80名まで)
・ハーフマラソン:1時間04分以内(申込者の上位10名まで)
2020年大会は、全選手が平和台陸上競技場スタートとなり、制限時間は2019年大会よりさらに厳しくなっています。
2021年大会以降もこの制限時間が引き継がれるのか、Bグループはどうなるのか注目されるところです。
福岡国際マラソンの参加資格の変遷
福岡国際マラソンの出場資格は非常に厳しく、2003年の第57回大会では、2時間27分以内と国内で最も厳しい参加資格でした。
特に市民ランナーにとっては、当時の参加資格は非常にハードルの高いものでした。
それが大きく変わったのが2004年の58回大会で、平和台陸上競技場をスタートとするAグループに加えて、隣接する大濠公園をスタートするBグループが新設されました。
参加資格は、Aグループは従来通り(当時)の2時間27分以内でしたが、Bグループの参加資格は2時間50分以内に設定されました。
これによって一気に出場者(市民ランナー)が増えて、それまで100人前後だった出場者(市民ランナー)は500人を突破することになりました。
しかし、制限時間は徐々に厳しくなり、2010年以降はだいたい3年に1回のペースで引き上げられて、2019年には2時間35分以内となっています。
制限時間はこの15年で15分短縮されたことになります。
福岡国際マラソンの参加資格の変遷は、以下の通りです。
福岡国際マラソンの参加資格の変遷
2016~2019年 2時間35分
2013~2015年 2時間40分
2010~2012年 2時間42分
2005~2009年 2時間45分
2004年 2時間50分以内
2003年 2時間27分以内(Bグループなし)
福岡国際マラソンの参加資格~制限時間で市民ランナー出場減?
上述したように福岡国際マラソンの出場資格は、2004年に大きく門戸が広げられたのはよかったのですが、翌年からどんどん制限時間が厳しくなっていきます。
これでは出場のハードルが高くなりすぎて市民ランナーの参加者が減ってしまうのではないかと思われるのですが、そうでもありません。
マラソン人気もあってか市民ランナーのレベルがどんどん上がっているからです。
実際に、毎年100人前後の市民ランナーが2時間30分以内でゴールしていますし、2時間40分以内となると300~400人ほどで、その数は年々増加傾向にあります。
それまでの出場資格だと参加者が多くなりすぎてしまうので、このように年々、出場資格が厳しくなっているともいえます。
となると、将来的にはさらに制限時間が2時間30分以内になることも十分、考えられます。
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福岡国際マラソンの参加資格の変遷~まとめ
今回は、福岡国際マラソンの参加資格の変遷と制限時間の変更で市民ランナーの出場はどうなるのか、見てきました。
福岡国際マラソンの参加資格の変遷を見ると、市民ランナーのレベルが上がっていることもあって年々厳しくなっており、2019年にはAグループ2時間27分、Bグループ2時間35分となっています。
制限時間の短縮で市民ランナーの参加者が減るのかというと、レベルが上がっているため実際には減っていません。
2020年には新型コロナウイルスの影響で、参加資格をさらに厳しくし参加人数を1/5に減らしての開催となりますが、2021年以降も引き続き厳しくなっていくのか、注目が集まるところです。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。
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