”平成の怪物”と呼ばれ、数々の名場面を演出してきた松坂大輔投手が2021年シーズンを最後に現役を引退することになりました。
ここ数年はケガに苦しみかつての豪速球も影を潜めていましたが、全盛期の松坂大輔投手の投球は他の追随を許さないほど凄いものがありました。
そんな松坂大輔投手が引退するということで全盛期を知るファンにとっては感慨深いものがありますが、メジャーリーグ・NPBと日米を股にかけた野球人生での通算成績はどんなものだったのでしょうか?
今回は、全盛期はいつだったのか、松坂大輔投手の通算成績をメジャーリーグ・NPB別で見ていきたいと思います。
松坂大輔の通算成績~メジャーリーグ・NPB
松坂大輔投手はNPB(日本野球機構)で15年、メジャーリーグで8年と合わせて23年間、現役でプレーしてきました。
23年間の現役生活で挙げた通算勝利数は170勝ですが、そのうち141勝が実にデビューから10年の間に集中しています。
10年目以降は本当にケガに泣かされた野球人生でしたが、イチロー選手など並みいる強打者を次々に三振に切って取る投球はまさに怪物の名にふさわしいものでした。
松坂大輔の日米通算成績
376試合 170勝108敗 2セーブ 3ホールド 防御率3.53
では、松坂大輔投手の通算成績をメジャーリーグ・NPB別で見ていきましょう。
松坂大輔の通算成績~メジャーリーグ
松坂大輔投手は2007年にメジャーリーグのボストン・レッドソックスに移籍し、2013年にニューヨーク・メッツに移籍し、メジャーリーグでは8年間プレーしています。
松坂大輔投手のメジャーリーグでの通算成績は56勝43敗で防御率は4.45でした。
メジャーリーグ移籍2年目の2008年にキャリア最多となる18勝を記録しています。
しかし、2009年目以降はケガの影響で思うような成績を残せないままメジャーリーグを去っています。
松坂大輔投手のメジャーリーグでの年度別成績は、以下の通りです。
松坂大輔のメジャーリーグでの年度別成績
年度 | 球団 | 登板 | 勝利 | 敗戦 | セーブ | ホールド | 防御率 |
2007年 | BOS | 32 | 15 | 12 | 0 | 0 | 4.40 |
2008年 | BOS | 29 | 18 | 3 | 0 | 0 | 2.90 |
2009年 | BOS | 12 | 4 | 6 | 0 | 0 | 5.76 |
2010年 | BOS | 25 | 9 | 6 | 0 | 0 | 4.69 |
2011年 | BOS | 8 | 3 | 3 | 0 | 0 | 5.30 |
2012年 | BOS | 11 | 1 | 7 | 0 | 0 | 8.28 |
2013年 | NYM | 7 | 3 | 3 | 0 | 0 | 4.42 |
2014年 | NYM | 34 | 3 | 3 | 1 | 3 | 3.89 |
MLB通算 | 158 | 56 | 43 | 1 | 3 | 4.45 |
※BOS:ボストン・レッドソックス、NYM:ニューヨーク・メッツ
松坂大輔の通算成績~NPB
松坂大輔投手はドラフト1位で西武ライオンズに入団し1999~2006年と、メジャーリーグから日本球界に復帰した2015~2021年にはソフトバンクホークス、中日ドラゴンズ、西武ライオンズに移籍し、NPBでは15年間プレーしています。
松坂大輔投手のNPBでの通算成績は114勝65敗で防御率は3.04でした。
成績はメジャーリーグ移籍前と日本球界に復帰した後では明暗がクッキリ分かれており、メジャーリーグ移籍前はルーキーイヤーから3年連続最多勝など日本球界を代表する投手にまで登り詰めます。
日本球界に復帰した後は1軍登板がないシーズンも多く、本来の投球を取り戻すことはできませんでした。
松坂大輔投手のNPBでの年度別成績は、以下の通りです。
松坂大輔のNPBでの年度別成績
年度 | 球団 | 登板 | 勝利 | 敗戦 | セーブ | ホールド | 防御率 |
1999年 | 西武 | 25 | 16 | 5 | 0 | – | 2.60 |
2000年 | 西武 | 27 | 14 | 7 | 1 | – | 3.97 |
2001年 | 西武 | 33 | 15 | 15 | 0 | – | 3.60 |
2002年 | 西武 | 14 | 6 | 2 | 0 | – | 3.68 |
2003年 | 西武 | 29 | 16 | 7 | 0 | – | 2.83 |
2004年 | 西武 | 23 | 10 | 6 | 0 | – | 2.90 |
2005年 | 西武 | 28 | 14 | 13 | 0 | 0 | 2.30 |
2006年 | 西武 | 25 | 17 | 5 | 0 | 0 | 2.13 |
2016年 | ソフトバンク | 1 | 0 | 0 | 0 | 0 | 18.00 |
2018年 | 中日 | 11 | 6 | 4 | 0 | 0 | 3.74 |
2019年 | 中日 | 2 | 0 | 1 | 0 | 0 | 16.88 |
NPB通算 | 218 | 114 | 65 | 1 | 0 | 3.04 |
※2015・2017・2020・2021年は1軍登板なし
松坂大輔の通算成績~全盛期はいつ?
ここまで松坂大輔投手の通算成績をメジャーリーグ・NPB別で見てきましたが、では全盛期はいつだったのでしょうか?
成績を見ると、NPBデビューから2008年までと2009年以降では成績が一変しています。
2002年の右ひじの故障による長期離脱を除けば2008年まではコンスタントに二ケタ勝利を挙げています。
しかし、2009年以降は故障が相次ぎ、2011年5月には右ひじのトミー・ジョン手術、その後も故障に悩まされ続けて二ケタ勝利を挙げることなく引退することになりました。
松坂大輔投手の全盛期がデビューイヤーから2008年までの10年間であることは疑う余地がなく、NPBではデビューから3年連続で最多勝、2003・2004年は防御率もトップという驚異的な成績を残しています。
メジャーリーグに移籍してからも1年目15勝、2年目18勝で、特に2年目の18勝は現在でもメジャーリーグの日本人投手の歴代シーズン最多勝利数です。(2021年シーズン終了時点)
これだけの成績を残していながらメジャーリーグでは個人タイトルを獲得していないのが不思議なほどです。
そして、全盛期の10年間でルーキーイヤーとなった2008年、メジャーリーグ移籍直前の2006年、そしてメジャーリーグ2年目の2008年は勝利数15勝以上、防御率2点台と松坂大輔投手のキャリアの中でも出色の成績といっていいでしょう。
松坂大輔の経歴などプロフィール
松坂大輔投手は、1980年9月13日、青森県生まれで東京都で育ち、”大輔”という名前は同じく投手として甲子園を沸かせた荒木大輔投手からで野球は小学3年生の時に始めました。
学生時代からメキメキちからをつけ、横浜高校時代には150km/hを超える直球と鋭く曲がるスライダーを武器に甲子園決勝でノーヒットノーランを達成するなどして春夏連覇を果たしました。
1998年、ドラフト1位で西武ライオンズに入団するとルーキーイヤーから最多勝を獲得するなど大活躍し、2007年からメジャーリーグに移籍し2年連続で二ケタ勝利を挙げる活躍を見せました。
2009年以降はケガに苦しみ、2015年には日本球界に復帰しましたが、かつての輝きを取り戻すことはできず2021年シーズンを最後に現役を引退することとなりました。
球種はストレートの他、スライダー、カットボール、チェンジアップ、スプリットなど多彩な変化球を投げます。
特にスライダーとチェンジアップは数種類を投げ分けていました。
妻は元日本テレビアナウンサーの柴田倫世さんで、1男2女の子供がいます。
松坂大輔投手の経歴などプロフィールは、以下の通りです。
松坂大輔の経歴などプロフィール
名前
松坂 大輔(まつざか だいすけ)
生年月日
1980年9月13日
身長・体重
182cm・92kg
出身地
東京都
出身高校
横浜高校
プロ入り
1998年
投打
右投右打
ポジション
投手
背番号
40(シアトル・マリナーズ)→ 50(シカゴ・ホワイトソックス)→ 49(巨人)
経歴
西武→ボストン・レッドソックス→ニューヨーク・メッツ→ソフトバンク→中日→西武
背番号
18(西武、ボストン・レッドソックス、ソフトバンク、中日2019年)
16(ニューヨーク・メッツ、西武2021年)
99(中日2018年)
主な獲得タイトルなど
最多勝利:3回(1999~2001年)
防御率1位:2回(2003・2004年)
最多奪三振:4回(2000・2001・2003・2005年)
ベストナイン:3回(1999~2001年)
ゴールデングラブ賞:7回(1999~2001・2003~2006年)
新人王(1999年)
沢村賞(2001年)
※2023年6月18日現在の情報です。
松坂大輔の通算成績をメジャーリーグ・NPB別で~まとめ
今回は、全盛期はいつだったのか、松坂大輔投手の通算成績をメジャーリーグ・NPB別で見てきました。
松坂大輔投手はNPB(日本野球機構)で15年、メジャーリーグで8年と合わせて23年間プレーし、メジャーリーグでの通算成績は56勝43敗で防御率は4.45、NPBでの通算成績は114勝65敗で防御率は3.04でした。
23年間の現役生活で挙げた通算勝利数は170勝で、そのうち141勝は実にデビューから10年の間に集中しています。
このことから全盛期はデビューイヤーからの10年間であるのは間違いありませんが、特にルーキーイヤーとなった2008年、メジャーリーグ移籍直前の2006年、そしてメジャーリーグ2年目の2008年は勝利数15勝以上、防御率2点台と松坂大輔投手のキャリアの中でも出色の成績を残しています。
現役生活後半はケガに泣かされた野球人生でしたが、松坂大輔投手は”平成の怪物”にふさわしい記憶に残る投手だったのではないでしょうか。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。
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