柔道の道着の色が青と白の2色というのも、賛否両論ありましたがかなり定着してきた感がありますね。
筆者も導入された当初は違和感がぬぐえなかったものですが、だいぶ慣れてきました。
そんな柔道の道着の色ですが、そもそもなぜ青と白に分けるようになったのか、また試合の際に道着の色の決め方がどうなっているのかも気になります。
今回は、なぜ青と白に分けるようになったのかなど、柔道の道着の色の決め方などを見ていきます。
柔道の道着の色の決め方
柔道の道着の色の決め方は、抽選によって決定されています。
決め方は、組み合わせの際に抽選を行い、番号が小さい方が青の道着、大きい方が白の道着になります。
この番号は大会の最後まで適用され、2回戦以降もこの番号に基づいて番号が小さい方が青、大きい方が白です。
なので、1番を引いた人は勝ち残れば決勝戦までずっと青の道着で試合をすることになります。
赤・白でいうと、赤側の選手が青の道着、白側の選手が白のの道着を着用することに決まっており、青の柔道着を着用したくない場合でも交換は許されません。
また、トーナメント表では左(または上)の選手がカラー柔道着、右(または下)の選手が白の柔道着を着用することになり、第1シード選手(トーナメント表で一番左上の選手)は、勝ち上がる限り、ずっと青の道着を着るのが原則です。
正面から向かって(主審から見て)右の選手が青の道着、左の選手が白の道着、逆にテレビ中継では正面から撮っていますので、左が青の道着、右の選手が白の道着を着た選手ということになります。
柔道の道着~なぜ青と白に分けるようになった?
柔道発祥地の日本において、柔道着は「清い心」の象徴として白または生成色が伝統的なカラーでした。
世界へ広まる際も長い間、この日本流の伝統が守られ、IJF(国際柔道連盟)も「柔道着は白またはオフホワイト」というルールを制定していました。
初めて青の道着を着用する選手が現れたのが、1988年5月にスペイン・パンプロナで開催されたヨーロッパ柔道選手権でした。
同じ白の道着よりどちらかの選手が色の付いた道着を着たほうが観客にもわかりやすく、誤審も減るというのが青と白に分けるようになった理由でした。
数あるカラーの中から青を選んだ理由は、一番映える色だからといわれています。
以後、賛否両論あり伝統を重んじる日本・アメリカ・オセアニア諸国などが反対したため導入は見送られてきましたが、1997年10月、ついにカラー柔道着の利点が認められ導入が決まりました。
オリンピック、世界選手権、ワールドカップ、世界ジュニア選手権、ユニバーシアードなどを主催するIJF(国際柔道連盟)が採用したことによってカラー柔道着は一気に広がることになります。
オリンピックで初めてカラー道着が登場したのは2000年のシドニー大会で、これ以後、青と白の2種類の道着が使われています。
選手は、最低でも白・青のそれぞれ1着ずつの道着を用意しなくてはならなくなりました。
カラー柔道着のメリット
・誤審が減る
・試合が観客やテレビ視聴者にもわかりやすい(選手の区別や勝敗がわかりやすい)
・柔道の普及
・経済効果(テレビ映えが良く放映料など収入が増加)
カラー柔道着のデメリット
・経済的な負担(最低2着の道着)
・選手の体力的な負担(10分間の休憩の間に着替えなくてはならない)
・柔道の伝統という見地(白い道着は柔道の本質である「清い心」の象徴)
柔道の道着の色は何色でもいいのか?
柔道のカラー柔道着の色が、数あるカラーの中から青を選ばれた理由は一番映える色だからということですが、青以外はダメなのでしょうか?
現在のところ、柔道のカラー柔道着の色は青以外は認められていません。
しかし、今後はどうなるかわかりません。
なぜなら他の競技では普及などを目的にユニフォームのカラフル化が見られているからです。
卓球ではイメージチェンジを図るためにユニフォームをカラフルにしたところ、若い世代の選手登録が増えていますし、国技でもある大相撲ではまわしの色がかつては黒と紺のみだったのが今ではずいぶんとカラフルになっています。
カラー柔道着は今は青だけですが、道着の色は自由でもいいという考えに変われば、将来は赤やピンクなどのカラフルな道着を着用した柔道も十分、可能性があるといっていいでしょう。
柔道の道着の色~まとめ
今回は、なぜ青と白に分けるようになったのかなど、柔道の道着の色の決め方などを見てきました。
柔道の道着の色の決め方は、抽選によって決定され番号が小さい方が青の道着、大きい方が白の道着になります。
この番号は大会の最後まで適用され、2回戦以降もこの番号に基づいて番号が小さい方が青、大きい方が白で、1番を引いた人は勝ち残れば決勝戦までずっと青の道着で試合をすることになります。
道着を青と白に分けるようになった主な理由は、どちらかの選手が色の付いた道着を着たほうが観客にもわかりやすく誤審も減るから、などです。
現在は青以外は認められていませんが、道着の色が自由になれば、将来は赤やピンクなどのカラフルな道着を着用する時代がくるかもしれません。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。
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