世の中はあらゆる分野で分業化が進んでいますが、野球も例外ではありません。
特にピッチャーの役割は、以前は先発と抑えぐらいだったのが、どんどん増えて特に中継ぎピッチャーが細かく役割分担されるようになりました。
抑えのセーブは割と古くからありますが、最近はホールドという言葉も飛び交うようになり、その意味やセーブとの違いがよくわからないという方もいらっしゃるのではないでしょうか?
セーブとホールドが何点差でつくのかなど、条件も気になります。
今回は、野球のセーブとホールドの意味と違いは何か、何点差でつくのか条件についても見ていきます。
野球のセーブとホールドの意味と違い
野球のピッチャーは、その役割に応じて大きく先発・中継ぎ・抑えの3つに分けられます。
先発ピッチャーは勝利数、中継ぎピッチャーはホールド数、抑えのピッチャーはセーブ数というふうに、それぞれの成績に応じて評価されます。
ここで、先発ピッチャーの勝利数はわかりやすいですが、中継ぎピッチャーのホールドと抑えのピッチャーのセーブの違いに関してはわかりづらいという方もいらっしゃると思います。
野球のセーブとホールドの最も大きな違いは、”登板する順番”と”チームの勝敗に左右されるかどうか”の違いです。
まず、登板する順番は、セーブがつくのは一番最後に当番したピッチャーで、ホールドがつくのは先発と抑え(一番最後に当番したピッチャー)の間に登板したピッチャーです。
チームの勝敗に左右されるかどうかという意味は、セーブがつくのはチームが勝った場合のみで、ホールドはチームの勝敗に関係なく記録されるという違いがあります。
また、野球のセーブとホールドには、以下のような意味があります。
野球のセーブの意味
野球のセーブの意味は、リードしているチームのリリーフピッチャー(救援投手)が試合終了までそのリードを守り切った場合につく投手記録をいいます。
アメリカ・メジャーリーグでは1969年に、日本プロ野球では1974年に公式記録として導入されました。
野球のホールドの意味
野球のホールドは、リリーフピッチャー(救援投手)の中で、抑えの前の中継ぎピッチャーにつく投手記録をいいます。
リリーフの分業化が進みピッチャーの役割が細分化すると、セーブがクローザー(抑え投手)に独占されるようになりました。
そこで、クローザー(抑え投手)以外の中継ぎピッチャーの活躍を評価するために導入されました。
1986年にアメリカで考案されたがアメリカ・メジャーリーグでは公式記録としては採用されず、日本プロ野球では1996年にまずパ・リーグ、2005年にセ・リーグも公式記録として導入しました。
こちらの記事も合わせてどうぞ↓
野球のセーブとホールド~何点差でつくのか条件は?
続いて野球のセーブとホールドが何点差でつくのかなど、その条件を見ていきましょう。
いずれも第1段階の最低条件を満たした上で、第2段階の条件を満たさなければならないという、2段階のちょっと複雑な仕組みになっています。
シンプルなところも多いですが、特に点差による条件の違いがわかりづらいかと思われます。
野球のセーブがつく条件
野球でピッチャーにセーブがつくためには、次の2段階の条件を満たす必要があります。
まず第1段階として、以下の3つの条件をすべて満たす必要があります。
セーブがつく条件~第1段階
①勝利投手の権利がないこと
②勝利チームの最後の登板投手であること
③同点・逆転を許さないで最後までリードを守り切って試合を終了させること
第1段階の条件を満たした上で、以下の第2段階の条件を1つでも満たしたピッチャーにセーブが記録されます。
セーブがつく条件~第2段階
①点差に関係なく3イニング以上投げていること
②3点差以下のリードで登板し1イニング以上投げていること
③バッター2人にホームランを打たれたら同点または逆転される場面での登板であること
(登板時にランナーなしならリード2点以内、1人なら3点以内、2人なら4点以内、満塁なら5点以内)
野球のホールドがつく条件
ホールドがつく条件~第1段階
①先発・勝利・敗戦投手のいずれでもなくセーブも記録されていないこと
②試合終了時のピッチャー(最後に登板したピッチャー)ではないこと
③アウトを1つ以上取っていること
④降板後、自身の失点で同点、または逆転されていないこと
第1段階の条件を満たした上で、以下の第2段階の条件を1つでも満たしたピッチャーにホールドが記録されます。
ホールドがつく条件~第2段階
リードしている場面での登板の場合→セーブがつく条件の第2段階と同じ
①点差に関係なく3イニング以上投げていること
②3点差以下のリードで登板し1イニング以上投げていること
③バッター2人にホームランを打たれたら同点または逆転される場面での登板であること
同点での登板の場合
①同点のまま失点を許さずに降板すること
②登板中に勝ち越した場合はリードを保ったまま降板すること
なお、ホールドに該当するピッチャーが複数の場合は、該当するピッチャー全員にホールドが記録されます。
また、ホールドの条件を満たしていれば、降板した後にチームが逆転負けを喫したてもそのピッチャーにはホールドが記録されます。
こちらの記事も合わせてどうぞ↓
野球のセーブとホールドの意味と違い~まとめ
今回は、野球のセーブとホールドの意味と違いは何か、何点差でつくのか条件についても見てきました。
野球のセーブの意味はリードしているチームのリリーフピッチャー(救援投手)が試合終了までそのリードを守り切った場合につく投手記録で、ホールドは抑えの前の中継ぎピッチャーにつく投手記録をいいます。
野球のセーブとホールドの最も大きな違いは、”登板する順番”と”チームの勝敗に左右されるかどうか”の違いです。
また、セーブとホールドが何点差でつくのかなど条件は、2段階のちょっと複雑な仕組みになっています。
野球も分業化が進むにしたがって、どんどん複雑になっています。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。
コメント