大相撲では行司のセリフや掛け声が独特で、なんて言ってるのか意味がよくわからないことがよくあります。
他のスポーツでも審判が発する言葉の意味がわかりにくいことはありますが、相撲の場合は古い言葉もあってかなり特殊なような気がします。
逆に行司のセリフはなんて言ってるのか、掛け声の種類や意味を知ると大相撲がさらに楽しく見られるのではないでしょうか?
今回は、大相撲の行司のセリフはなんて言ってるのか、また独特の掛け声の種類と意味について見ていきます。
大相撲の行司のセリフはなんて言ってる?
大相撲では取り組みの前などに行司が力士の紹介などをしていますが、これら行司のセリフは「呼び上げ」といわれています。
行司の「呼び上げ」にはさまざまありますが、取り組みの度にあるのが力士の四股名の「呼び上げ」で私たちが最もよく耳にする行司のセリフです。
力士の四股名を呼び上げる時のセリフは常に同じというわけではなく力士の番付によって異なり、さらに結びの一番でも異なります。
大相撲の行司のセリフ~平幕以下
平幕以下の取り組み場合は行司は四股名を1回だけ呼び上げます。
1回だけ呼び上げるので「一声」といわれ、「○○(四股名)に□□(四股名)」というように四股名の間に「に」をつけて一声で呼び上げます。
行司のセリフの中で最もシンプルなセリフといっていいでしょう。
大相撲の行司のセリフ~三役以上
三役(大関・関脇・小結)以上の取り組み場合は行司は四股名を2回呼び上げます。
2回だけ呼び上げるので「二声」といわれ、「かたや○○、○○、こなた□□、□□」とというように四股名の前に「かたや」、または「こなた」をつけて二声で呼び上げます。
一方の力士が平幕の場合や十両最後の一番も「二声」で呼び上げます。
大相撲の行司のセリフ~結び
力士の四股名を呼び上げるセリフの中では結びの一番のセリフが最も長く、「結びの触れ」といわれます。
初日から14日目までは「番数も取り進みましたるところ、かたや○○、○○、こなた□□、□□、この相撲一番にて本日の打ち止め~」と呼び上げます。
千秋楽には、これに「この相撲一番にて、千秋楽(にござりまする~)」が加わります。
なお、天覧相撲では、「この相撲一番にて、結び〜」となり、「打ち止め」が「結び」に変わります。
大相撲の行司の独特の掛け声の種類と意味
大相撲では行司が独特の掛け声をしているのをよく耳にします。
行司の掛け声にはいろいろな種類があって、中には意味がよくわからない掛け声もあります。
これらの独特の掛け声の種類と意味を「時間制限前」「時間制限後・立合い」「取り組み中」の3つの場面に分けて見ていきましょう。
大相撲の行司の掛け声の種類と意味~制限時間前
「かまえて」「見合うて」「油断なく」「向かい合って」などの掛け声がありますが、意味は言葉のままなのでわかりやすいかと思います。
かつては、「構えよ」「合わせよ」などの掛け声もありましたが、今はもう使われていないようです。
大相撲の行司の掛け声の種類と意味~時間制限後・立合い
「時間です!」「待ったなし!」「手をついて!」「腰を下ろして!」などの掛け声があり、こちらも意味はわかりやすいですね。
どの掛け声も力士が行司に怒られているような感じがします(笑)。
しかし、かつては「諸共時間じゃ!時間じゃ構えて構えて!」「睨み合って」など、独特の掛け声をする行司もいました。
また、両手を土俵につかない時など立合い不充分の時には「まだまだ」「待った」「合わせて」という掛け声もあります。
大相撲の行司の掛け声の種類と意味~取り組み中
意味がわかりにくい独特の掛け声が多いのが、取り組み中の掛け声かと思います。
行司の掛け声の中で最も馴染み深いのが、「はっきょい、残った残った」でしょう。
「はっきょい」は実際には「はっけよい」と発音されることが多く意味は諸説ありますが、力士が動かない場合に「もっと相撲をとりなさい」という合図の意味合いがあります。
また、「残った」の意味は、力士が今まさに相撲をとっている時の掛け声で、土俵を割っていないから「もっと頑張れ」を意味しています。
「ながながと」という珍しい独特の掛け声もありますが、意味は「残った」と同じようです。
取り組み中の掛け声には「はっきょい」「残った」の他、「よういはっけよい、よい」「進んで」などがあり、廻し不充分の時には「まわし、待った」、水入りの時には「そのまま、動くな」、そして勝敗が決した時には「勝負あり」の掛け声がかかります。
大相撲の行司のセリフはなんて言ってる?~まとめ
今回は、大相撲の行司のセリフはなんて言ってるのか、また独特の掛け声の種類と意味について見てきました。
大相撲の行司のセリフは「呼び上げ」といわれ、取り組みの度にある力士の四股名の「呼び上げ」は力士の番付、さらに結びの一番で異なります。
掛け声の種類は大きく「時間制限前」「時間制限後・立合い」「取り組み中」の3つの場面に分けられますが、独特で意味がわかりにくい掛け声が多いのが「取り組み中」の掛け声で、「時間制限前」「時間制限後・立合い」の掛け声はわかりやすいようです。
大相撲の行司のセリフや独特の掛け声の種類と意味を知ると、また一味違った違った相撲の楽しみ方ができることでしょう。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。
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