大相撲で新入幕力士といえば他のスポーツでいえば、ほやほやのルーキーというイメージがあります。
これからどこまで活躍するのかという期待がある一方でもし負け越してしまえば、即十両陥落という番付でもあります。
勝ち越せば御の字とも思える大相撲の新入幕力士ですが、新入幕力士優勝という快挙は過去に例はあるのでしょうか?
今回は、大相撲の新入幕力士優勝は過去に何回あるのか、さらに新入幕力士の初日からの連勝記録、スピード新入幕記録などについて見ていきたいと思います。
大相撲の新入幕力士優勝は過去に何回ある?
大相撲で、十両の力士が初めて幕内の番付に上がることを新入幕といいます。
幕内では横綱をはじめ多くの強豪力士がひしめいているため、新入幕力士が優勝することがいかに難しいかは容易に想像できます。
実際に、長い大相撲の歴史の中で新入幕力士優勝は過去に2回しかありません。
初めて新入幕優勝を達成した力士が両國勇次郎で、1914年(大正3年)5月場所(夏場所)のことですからもう100年以上前の記録となります。
当時、新入幕で東前頭14枚目だった両國勇次郎は、9勝1休の成績で見事に新入幕優勝の快挙を達成しています。
両國勇次郎は身長1m73㎝、体重90kgと決して体格は大きくはなかったものの筋肉質でバランスがよく、特に足腰がしっかりしていたということです。
大相撲の本場所が15日制となった1939年(昭和14年)5月場所(夏場所)以降、しばらくは新入幕力士優勝はありませんでしたが、2024年(令和6年)3月場所(春場所)で尊富士弥輝也(東前頭17枚目)が13勝2敗で110年ぶりに新入幕優勝を達成しました。
大相撲の新入幕力士の初日からの連勝記録
大相撲の新入幕力士優勝がいかに難しいかがわかりましたが、新入幕力士の連勝記録はどうでしょうか?
初日からの連勝記録としては1場所15日制になってからは大鵬と尊富士の11連勝が最高連勝記録ですが、10日制の時代には2場所にまたがっての13連勝という記録などもあります。(2024年3月場所終了時点)
大相撲の新入幕力士の初日からの連勝記録などは、以下の通りです。
新入幕力士の初日からの連勝記録ランキング
1位タイ:11連勝
大鵬(西前頭13枚目)
1960年(昭和35年)1月場所(初場所)
最終成績:12勝3敗
尊富士(東前頭17枚目)
2024年(令和6年)3月場所(春場所)
最終成績:13勝2敗⇒優勝
3位タイ:9連勝
佐田の海(西前頭12枚目)
1980年(昭和55年)11月場所(九州場所)
最終成績:11勝4敗
魁聖(西前頭13枚目)
2011年(平成23年5月)技量審査場所
最終成績:10勝5敗
5位タイ:8連勝
常ノ山(東前頭20枚目)
1949年(昭和24年)夏場所
最終成績:11勝4敗
鷲羽山(西前頭13枚目)
1973年(昭和48年)5月場所(夏場所)
最終成績:11勝4敗
※2024年3月場所終了時点
参考記録
13連勝:千代ノ山
1945年(昭和20年)11月場所・東前頭10枚目で10勝0敗
~1946年(昭和21年)11月場所・東前頭筆頭で10勝3敗
※10日制で新入幕で全勝した場所から翌場所にかけて13連勝を達成
12連勝:陸奥嵐(東前頭14枚目)※4日目からの連勝記録
1967年(昭和42年)3月場所(春場所)
最終成績:13勝2敗
10連勝:石浦(東前頭15枚目)※2日目からの連勝記録
2016年(平成28年)11月場所(九州場所)
最終成績:10勝5敗
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大相撲の新入幕力士~スピード新入幕記録
最後に、大相撲のスピード新入幕力士のスピード新入幕記録を見ていきましょう。
スピード新入幕の最短記録は遠藤と伯桜鵬の3場所で、2000年以降の比較的、新しい記録です。
しかも記録は年々更新されていますから、今後もどこまで短縮されるのかも注目されるところです。
大相撲のスピード新入幕記録ランキング(昭和以降)は、以下の通りです。
大相撲のスピード新入幕記録ランキング
1位タイ:3場所
遠藤(2013年9月場所)
伯桜鵬(2023年7月場所)
3位タイ:4場所
桜錦(1940年1月場所)
吉井山(1949年10月場所)
長岡(1978年11月場所)
武双山(1993年9月場所)
雅山(1999年3月場所)
逸ノ城(2014年9月場所)
御嶽海(2015年11月場所)
大の里(1924年1月場所)
11位タイ:5場所
陸奥ノ里(1941年1月場所)
豊山(1962年1月場所)
大輝煌(1991年1月場所)
豪風(2003年3月場所)
※カッコ内は新入幕した場所です。
※昭和以降、2024年3月場所時点の記録です。
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大相撲の新入幕力士優勝~まとめ
今回は、大相撲の新入幕力士優勝は過去に何回あるのか、さらに新入幕力士の初日からの連勝記録、スピード新入幕記録などについてまとめました。
大相撲の新入幕力士優勝は、1914年(大正3年)5月場所(夏場所)の両國勇次郎(10日制)と2024年(令和6年)3月場所(春場所)の尊富士弥輝也の2力士のみです。
また、新入幕力士の初日からの連勝記録は大鵬(1960年1月場所)と尊富士(2024年3月場所)の11連勝で、スピード新入幕記録は遠藤と伯桜鵬の3場所です。(2024年3月場所終了時点)
最後までお読みいただき、ありがとうございました。
コメント
令和6年3月場所、尊富士が新入幕中日勝ち越しで過去記録は大鵬の11となってます。ここで1位の陸奥嵐は2日目、3日目に負けております。
通りすがり様、ご指摘ありがとうございます。
仰る通り陸奥嵐の連勝は初日からではありませんでした。
確認の上、訂正しました。
今後ともよろしくお願いします。