柔道選手の耳を見て、ドキッとすることはありませんか?
耳が潰れてしまってすっかり変形してしまっています。
ぐちゃぐちゃといったら言い過ぎですが、柔道ではなぜああいう耳になるのか耳が潰れる理由が気になります。
対策や治し方はあるのでしょうか?
今回は、柔道で耳が潰れる理由や柔道耳の対策・治し方から男子・女子選手の違いなどを見ていきます。
柔道で耳が潰れる理由
柔道で耳が潰れる状態を強さの証として、勲章のように思って誇りを持ってる方もいらっしゃいます。
しかし一方では、やはり見た目の上で気にしている人は多いです。
耳が潰れる柔道だけでなく、レスリングやラグビーなどでも同じような状態になった耳を見かけます。
このように耳が潰れる理由は、耳が何かにこすれることによって耳の軟骨と皮の間に内出血が起こり、その後固まることが原因です。
柔道の場合は、寝技の際に畳や柔道着に強くこすれたり、組み合った際に相手の頭がぶつかったりした衝撃によって起こります。
これを練習で毎日のように繰り返していると、耳が変形して元に戻らなくなってしまいます。
最初のうちは赤く腫れるぐらいでいきなり固くなるわけではないのですが、内出血を繰り返しても治療せずに放置しておくと耳が潰れる状態になってしまいます。
柔道で耳が潰れる状態~正式名称と別名
柔道で耳が潰れる状態には、きちんとした名前があります。
正式名称は、「耳介血腫(じかいけっしゅ)」で、簡単にいうと耳に血液がたまって腫れている状態です。
別名は、たくさんあって、柔道をやった結果できたから「柔道耳」、見た目が似ているからという理由で、「カリフラワー耳」や「餃子耳」という呼び方がされています。
柔道で耳が潰れる~対策
続いては、柔道で耳が潰れることに対する対策です。
対策には簡単なものから病院へ行く対策、あるいは予防グッズの活用など、さまざまな対策があります。
順番に見ていきましょう。
柔道耳の対策①~冷やす
まだ赤く腫れていたり痛みや熱がある状態、すなわち耳が固くなってしまう前の初期段階の状態では、まずは冷やすことです。
ポイントは、ひどくなる前に冷やしておくということです。
冷やしたからといって必ずしも治るわけではありませんが、炎症をやわらげることにつながります。
柔道耳の対策②~血抜き
耳が潰れる理由は、内出血ですから、溜まった血を抜く「血抜き」が有効になります。
血液が固まって耳が変形してしまう前に血液を抜いてしまうわけです。
しかし、耳が変形してしまってからでは、針がなかなか刺さらなかったり針を刺しても血が抜けなくなってしまいますので「血抜き」は難しくなります。
血抜きは健康保険も適用され、耳鼻科でお願いすることができます。
柔道耳の対策③~予防グッズ
柔道耳の対策として最も手っ取り早いのが、予防グッズの活用です。
こすれたり、ぶつかったりという衝撃から耳を守ることで柔道耳を未然に予防します。
予防グッズ①~イヤーガード
まずは、「イヤーガード」です。
耳を覆うように保護してくれますが、残念ながら試合など大会では「イヤーガード」の装着は認められていません。
しかし、試合より長時間に渡る普段の練習で装着していれば、かなりの予防効果が期待できます。
予防グッズ②~ヘッドギア
もうひとつが、「ヘッドギア」です。
本来は頭を守るものですが、同時に耳もガードしてくれます。
空手ではよく見ますが、柔道ではあまり見ることがありません。
柔道耳の治し方~手術
柔道で耳が潰れると、冷やしても血抜きしてもなかなか効果は期待できない状態になってしまうこともしばしばです。
そんな場合には手術による整形という手段があります。
手術では、変形している耳の前か後ろ側を数センチ切開し、軟骨と血腫を除去することになります。
所要時間は、片耳30分ぐらいで切った傷跡も目立たないようです。
しかし、長期間の練習で耳介の変形も激しい場合は、完全に元の状態に戻すのは難しいといわれています。
手術は、整形外科や美容外科などで行いますが、カウンセリングや術後のケアなどよく調べてから判断することが重要です。
柔道耳~男子の耳は潰れやすく女子の耳は潰れない?
同じ柔道選手でも柔道耳は男子選手に目立ちます。
では、女子選手の耳は潰れないのでしょうか?
男子選手に比べてなりにくいには事実ですが、潰れないわけではありません。
では、なぜ女子選手が男子選手に比べて柔道耳になりにくいのかというと、その理由は髪の毛です。
耳を隠す長い髪の毛が、耳をガードしてくれるのです。
天然のイヤーガードといってもいいでしょう。
他には、女子選手のほうがルックスに気を配ることが多いでしょうから、それだけケアにも気を使っていることもあげられます。
柔道で耳が潰れる理由~まとめ
今回は、柔道で耳が潰れる理由や柔道耳の対策・治し方から男子・女子選手の違いなどを見てきました。
柔道で耳が潰れる理由は、寝技の際に畳や柔道着に強くこすれたり組み合った際に相手の頭がぶつかったりした衝撃によって耳の軟骨と皮の間に内出血が起こり固まってしまうからです。
柔道耳の対策は、冷やす・血抜き・予防グッズの活用で、それでも元に戻らない場合の治し方は手術です。
また、男子は選手と女子選手では女子選手のほうが潰れにくい傾向はありますが、潰れないわけではありません。
女子選手の髪の毛が耳をガードしてくれている効果が考えられます。
柔道耳にならないためには日頃のケアが大切ですが、練習時間が長ければ長いほどなりやすく、ある意味では柔道選手の宿命なのかもしれません。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。
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