野球の勝ち投手は、必ずしもいいピッチングをしたから記録されるというわけではありません。
勝ち投手の権利を持っていながらマウンドを降りて、リリーフ投手が打ち込まれて勝ち星を逃す残念な例もたくさんあります。
先発投手とリリーフ投手かによっても勝ち投手の条件は異なり、決め方はリリーフ投手ほど複雑なものになっています。
今回は、野球の勝ち投手の権利と決め方とは何か?また先発投手とリリーフ投手では勝ち投手の条件が違うことなどをわかりやすく見ていきます。
野球の勝ち投手とは?
野球の勝ち投手とは正式には勝利投手といいますが、野球の試合で勝ったチームの責任投手、いいかえればチームを勝利に導いた投手のことをいいます。
先発投手が勝ち投手の場合は”先発勝利”、リリーフ投手が勝ち投手の場合は”救援勝利”というように別な言い方をする場合もありますが、勝利投手は先発投手が記録することが多いです。
1点取られて負けることもあれば5点取られても勝ち投手になることもあり運にも左右されるため、必ずしも投手の実力と一致するとは限りませんが、勝利投手になった数(=勝利数)は先発投手の大きな評価の基準になっています。
逆に、負け投手とはこの投手の失点により負けたとみなされるような投手で、勝ち投手、負け投手はともに1試合で1名です。
野球の勝ち投手の権利と決め方とは?
野球の勝ち投手は、チームが決勝点を挙げた時に投げていた投手に与えられるというのが基本的な決め方です。
決勝点というのがわかりずらいかもしれませんが、簡単に言うと勝ったチームがリードを奪ってそのまま追いつかれずに試合が終了した場合のまさにリードを奪った時点での得点をいいます。
つまり、チームが最後にリードを奪った直前に投げていた投手が勝利投手になるというわけです。
また、野球中継では「勝ち投手の権利を持ったままマウンドを降りました」とか「勝ち投手の権利まであと打者ひとりです」という言葉をよく耳にします。
この勝ち投手の権利とは、まだ試合が終了していない状態(つまり試合中)で、そのままリードを保って試合が終了すれば、その投手が勝ち投手になることを意味します。
野球の勝ち投手の決め方は先発投手が完投すればわかりやすいのですが、投手の役割が分業化した現代の野球では投手が1試合で何人も登板するケースは少なくなっており、勝ち投手の決め方もわかりずらい印象があります。
以下では、そのわかりずらい野球の勝ち投手の決め方をさらに掘り下げて、できるだけわかりやすく解説していきたいと思います。
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野球の勝ち投手の条件~先発とリリーフで違い
野球の勝ち投手の決め方では、大きく分けて先発投手とリリーフ投手で条件が異なります。
簡単に言うと、先発投手は投球回(イニング)、リリーフ投手は投球回(イニング)だけでなく投球内容も評価の対象となります。
先発投手の条件はわかりやすいですが、リリーフ投手の場合はやや複雑な条件になっています。
先発投手とリリーフ投手別に、それぞれ詳しく見ていきましょう。
野球の勝ち投手の条件~先発
野球の先発投手の勝ち投手になるには、最低5回(イニング)以上を投げることが条件となります。
先発投手の場合はたとえリードしていたとしても5回未満でマウンドを降りてしまえば、勝利投手の権利は消滅してしまいます。
ただし、雨などのコールドゲームにより勝利チームの守備が6回(イニング)未満になった場合は、4回(イニング)以上でチームのリードが最後まで維持されていれば勝ち投手となります。
野球の勝ち投手の条件~リリーフ
リリーフ投手が勝ち投手となるのは先発投手が勝ち投手の権利がない場合が最低条件となり、リリーフ投手がひとりの場合はそのリリーフ投手がそのまま勝ち投手となります。
問題はリリーフ投手が複数の場合で、その場合には投球回(イニング)の多さや投球内容によって勝利投手が次のように決まります。
リリーフ投手が複数の場合の勝利投手の決め方
投球回(イニング)が他のリリーフ投手より1回(イニング)以上多い投手がいる場合
⇒ そのリリーフ投手が勝利投手
投球回(イニング)が同じか、その差が1回(イニング)未満の場合
⇒ 公式記録員が最も効果的な投球をしたと判断した投手が勝利投手(2人以上の場合は先に登板した投手)
また、リリーフ投手の登板中に決勝点をあげた場合は、投球回(イニング)が1回(イニング)以上であればそのリリーフ投手が勝利投手になります。
ただし、投球回(イニング)が1回(イニング)未満で、かつ前任投手の残した走者を含んで2失点以上した場合は勝利投手には記録されず、上記のリリーフ投手が複数の場合と同様となります。
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野球の勝ち投手の権利と決め方とは?~まとめ
今回は、野球の勝ち投手の権利と決め方とは何か?また先発投手とリリーフ投手では勝ち投手の条件が違うことなどを見てきました。
野球の勝ち投手とはチームを勝利に導いた投手のことで、チームが決勝点を挙げた時に投げていた投手が勝ち投手になるというのが基本的な決め方で、チームが最後にリードを奪った直前に投げていた投手が勝利投手になります。
勝ち投手になる条件は先発投手とリリーフ投手では異なり、先発投手は最低5回(イニング)以上を投げること、リリーフ投手は複数の場合は投球回(イニング)や投球内容によって条件が異なります。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。
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