毎年、春休みと夏休みの時期になると甲子園球場で高校野球の全国大会が開催されます。
これまで数々の感動のドラマが生まれていますが、中でも印象的なのが負けた高校が甲子園球場を去る時に見られるのが甲子園の土を持ち帰りする姿です。
他では見られない高校野球独特の慣習となっていますが、甲子園の土を持ち帰りする理由は何でしょうか?
今回は、甲子園の土を持ち帰りする理由や優勝・準優勝校は持ち帰らないのかなどについて見ていきます。
甲子園の土を持ち帰りする理由
甲子園という場所は、いうまでもなく高校球児にとっては憧れの場所、すなわち”聖地”です。
ベンチ入りするのも大変ですが、地方大会で厳しい予選を勝ち抜いて”聖地”甲子園への切符を手にするのはさらに容易なことではありません。
このように高校球児にとって甲子園の土を踏むということがいかに重要なことなのかがわかれば、甲子園の土を持ち帰りする理由も想像がつくかと思います。
高校球児が甲子園の土を持ち帰りする理由は、甲子園の思い出・記念、または甲子園の土を踏んだという証などです。
たどり着くまでの苦労はまったく比較になりませんが、私たちが観光地に行って記念の品を購入したり写真をを撮ったりするのと似ているかもしれません。
レベルが違いすぎるとは思いますが、高校球児にとって甲子園の土がいかに大切な意味を持つかということです。
甲子園の土の持ち帰り~始まりはいつから?
では、甲子園の土の持ち帰りは、始まりはいつからなのでしょうか?
これは諸説あって、はっきりしません。
古い順に3つの説があります。
①1937年(昭和12年)の夏、決勝で敗れた川上哲治投手(熊本工)がユニフォームのポケットに入れて持ち帰り
②1946年(昭和21年)の夏、準決勝で敗れた東京高等師範付属中(現筑波大付属高)の選手が持ち帰り(ただし西宮球場)
③1949年(昭和24年)の夏、準々決勝で敗れた福島一雄投手(小倉北・現小倉)がユニフォームのポケットに入れて持ち帰り
ただし、その後川上哲治氏の長男が「甲子園の土を持ち帰りしたのは父が最初ではない」と語っていることから真実は不明となっています。
3つの説もすでに70年以上前の話ということもあり、今となっては甲子園の土の持ち帰りの始まりは謎となっています。
甲子園の土~優勝・準優勝校は持ち帰らない?
高校野球のテレビ中継を見ていると、準決勝までは明らかに負けた高校が甲子園の土を持ち帰りしている姿を見ますが、決勝戦となると試合後に表彰式やら何やらが行われていて土を持ち帰りしている姿を見かけません。
はたして、優勝・準優勝校は甲子園の土を持ち帰りしないのでしょうか?
そんなことはなく優勝・準優勝校ともにすべてのセレモニーが終了した後、甲子園の土を持ち帰りする時間が設けられています。
なかなかテレビに映らないのでもしかしたら持ち帰りできないのではないかと思われているかもしれませんが、安心して下さい。
勝った負けたではなく、やっぱり最後ですから優勝したからという理由に持ち帰りできないのではかわいそうです。
ただ、1・2年生の高校球児の中には次も必ず甲子園に来るという意味で持ち帰らない選手もいますが、3年生のほとんどの選手は持ち帰ります。
甲子園の土を担当している阪神園芸さんも、高校球児たちが持ち帰りできるように大会開催時には土を増やしています。
甲子園の土~持って帰ってその後どうする?
では、最後に甲子園の土は持って帰ってその後どうするのでしょうか?
これは高校球児それぞれのようですが、思い出や記念という意味ではビンに入れて飾っておいたり、また感謝の気持ちを込めて両親や知人に配るというケースもあるようです。
筆者がいいなと思ったのが、母校のグランドに撒くというものです。
これは間違いなく後輩たちのモチベーションアップにも繋がるでしょうね。
何しろ憧れの甲子園の土がわが母校にあるわけですから、日々の練習も気合いが入らないわけがありません。
自分たちも甲子園の土を踏みたいという思いがさらに強くなることでしょう。
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甲子園の土を持ち帰りする理由~まとめ
今回は、甲子園の土を持ち帰りする理由や優勝・準優勝校は持ち帰らないのかなどについて見てきました。
甲子園の土を持ち帰りする理由は甲子園の思い出・記念、または甲子園の土を踏んだという証などで、優勝・準優勝校もテレビには映らないもののすべてのセレモニーが終了した後、甲子園の土を持ち帰りする時間が設けられています。
甲子園の土は持って帰ってその後は、母校のグランドに撒いたり、思い出や記念という意味でビンに入れて飾っておいたり、感謝の気持ちを込めて両親や知人に配ることが多いようです。
高校球児にとっての”聖地”甲子園の土は、何物にも代えがたい宝物のようなものであることがわかります。
また熱い戦いが繰り広げられることを期待して終わりたいと思います。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。
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