大相撲では勝った力士は勝ち名乗りを受けるのと同時に、行司から懸賞金の入った懸賞袋を受け取ります。
取組の前には懸賞を懸ける企業が多いほど、土俵上を何本もの懸賞旗がクルクルと回ります。
一般的に上位力士になるほど懸賞金の入った懸賞袋は大きくなっていきますが、大相撲の懸賞金は一口いくらで力士の取り分はいくらなのでしょうか?
過去の最多本数と最高金額も気になります。
今回は、大相撲の懸賞金は一口いくらで力士の取り分はどうなっているのか、さらに過去の最多本数と最高金額についても見ていきたいと思います。
大相撲の懸賞金は一口いくら?
大相撲の懸賞金は原則として中入後の取組に懸けられ、現在は1回の取組で1口が7万円(税込)です。
懸賞金は協賛する企業・団体から懸けられます。
以前の懸賞金の金額はこれより少なく、1991年(平成3年)5月場所から2014年(平成26年)3月場所までは1口が6万円(税込)、2014年(平成26年)5月場所から2019年(令和元年)7月場所までは1口が6万2,000円(税込)でした
このように懸賞金の1口あたりの金額は時代とともに徐々に増額されています。
なお、懸賞金の申し込みは原則として取組5日前までで、取組指定は千秋楽を除いて取り組み前日の14時までの期限となっており、申し込み本数は1日1本以上、1場所15本以上からとなっています。
懸賞金を出すと、取組表に懸賞金の提供者名が掲載されるとともに、取組前に場内放送により「この取組には○○から懸賞があります。」などと読み上げられて企業のPRにつながります。
大相撲の懸賞金の取り分
大相撲の懸賞金が一口いくらなのかはわかりましたが、力士の取り分はどうなっているのでしょうか?
残念ながら1口7万円がすべて力士の懐に入るわけではありません。
懸賞金は勝った力士が受け取りますが、日本相撲協会が手数料(取組表掲載料・場内放送料)として1万円を差し引いて力士の取り分は6万円となります。
しかし、これだけではなく、力士の所得税にあてるため3万円が預かられることになります。
結局、力士の取り分として手元には3万円が残ることになりますが、1口7万円の懸賞金が半分以下しか手元に残らないので取り分としてはそんなに多いというわけではないのかもしれません。
懸賞金で大きく稼ぐには大きな一番、あるいは注目の一番で相撲を取り、懸賞の本数をいかに多く集めるか、そしてその一番に勝つことが条件になります。
大相撲の懸賞金~過去の最多本数と最高金額
続いて、大相撲の懸賞金の過去の最多本数と最高金額を見ていきましょう。
相撲人気が低迷しているという声も聞かれる昨今ですが、懸賞金を見る限りではそんなことはまったく感じさせません。
懸賞金の本数を見ても金額を見ても相撲人気の凄さを感じずにはいられません。
特に白鵬の獲得した懸賞金の金額には目を見張るものがあります。
大相撲の懸賞金~過去の最多本数ランキング
大相撲の懸賞金の過去の最多本数ですが、取組別のランキングは以下の通りです。
懸賞金の本数ランキング
1位:61本
2015年(平成27年)1月場所千秋楽:白鵬翔VS鶴竜
2015年(平成27年)9月場所千秋楽:鶴竜VS照ノ富士
2016年(平成28年)5月場所14日目:稀勢の里VS鶴竜
2017年(平成29年)1月場所千秋楽:白鵬VS稀勢の里
5位:55本
2019年(平成31年)1月場所初日:稀勢の里VS御嶽海
6位:51本
2006年(平成18年)9月場所千秋楽:朝青龍VS白鵬
7位:50本
2009年(平成21年)9月場所千秋楽:白鵬VS朝青龍
2010年(平成22年)1月場所千秋楽:白鵬VS朝青龍
2010年(平成22年)3月場所千秋楽:白鵬VS日馬富士
2015年(平成27年)1月場所初日:白鵬VS栃煌山
大相撲の懸賞金~過去の最高金額ランキング
大相撲の懸賞金の過去の最高金額としては、力士個人で見ると場所記録を見ても年間記録を通して見ても白鵬が圧倒しており断トツのトップです。
大相撲の懸賞金の過去の獲得金額ランキングは、以下の通りです。
懸賞金の獲得金額ランキング
場所記録
1位:白鵬1,635万円(545本)2015年(平成27年)1月場所
2位:白鵬1,545万円(515本)2010年(平成22年)11月場所
3位:白鵬1,461万円(487本)2016年(平成28年)5月場所
4位:白鵬1,419万円(473本)2011年(平成23年)1月場所
5位:鶴竜1,314万円(438本)2015年(平成27年)9月場所
年間記録
1位:白鵬6,330万円(2,111本)2010年(平成22年)
2位:白鵬5,970万円(1,990本)2012年(平成24年)
3位:白鵬5,796万円(1,932本)2014年(平成26年)
4位:白鵬5,184万円(1,728本)2015年(平成27年)
5位:白鵬4,839万円(1,613本)2009年(平成21年)
※1本3万円の手取りで計算
※2020年7月場所までの記録です。
大相撲の懸賞金は一口いくら?~まとめ
今回は、大相撲の懸賞金は一口いくらで力士の取り分はどうなっているのか、さらに過去の最多本数と最高金額についても見てきました。
大相撲の懸賞金は、現在は1回の取組で1口が7万円(税込)で、このうち力士の取り分は手数料(取組表掲載料・場内放送料)1万円と所得税3万円を差し引いて3万円です。
大相撲の懸賞金の過去の最多本数は61本が4回あり、獲得最高金額は一場所では1,635万円、年間では6,330万円で、ともに白鵬が記録しています。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。
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