相撲を見ていると立会いで、力士同士の呼吸が合わないで待ったしている場面を見かけます。
ひどい時には、何回か繰り返す力士もいて対戦相手や土俵下の親方衆が憮然としていることもあります。
仕切りから立会いまでの間合いや緊張感も相撲の魅力なので、「待った」は当然ないほうがいいですよね。
立会いが合わないで「待った」するとペナルティで罰金は科せられないのでしょうか?
また、合わない力士同士だと何度も「待った」している場面も見かけますが、「待った」は何回までなら許されるのでしょうか?
今回は、相撲で立会いが合わないと罰金が科せられるのか、また待ったは何回までならいいのかについて見ていきます。
相撲で立会いが合わないと罰金?
相撲の立会いが合わない時にときおり見かける「待った」ですが、見ていてあまりいいものではありませんよね。
今現在、相撲で待ったをしても罰金が科られることはなく、1場所で3回待ったした場合に審判部に呼ばれて注意を受けるにとどまっています。
しかし、過去には罰金が科せられていた時代がありました。
ただし、罰金という呼び方ではなく、「制裁金」と呼ばれていました。
ところが、立会いが合わないで「待った」を防止する目的で導入された制裁金制度にもかかわらず、罰金を払ってでも有利な立ち合いをしたい力士には効果が低く、また現役の力士からの不満もあったようで廃止となりました。
罰金の額がもっと高ければどうだったんでしょう?
相撲の制裁金制度とは?
相撲の制裁金制度は、立会いの乱れを是正する目的で、当時の二子山理事長(元横綱・初代若乃花)の呼びかけで1991年9月場所から始まりました。
具体的には力士が故意に「待った」をした場合に両力士(後に原因となった力士のみ)に制裁金が科せられるという制度です。
制裁金の額は、幕内10万円・十両5万円でした。
しかし、上記の理由で1998年9月場所をもって廃止となりました。
相撲の待ったは何回までならいい?
では、立会いが合わない場合、相撲で「待った」は何回まで許されるのでしょうか?
昔は「待った」というのは許されず、行司が軍配を引けば何であれ必ず立たなければならなかったようですが、現在は調べた限りでは、「待った」の回数は何回までならいいいとかそういうものはないようです。
ただし、制限時間の前か後かで大きな違いがあるようです。
制限時間の前なら何回待ったしてもいいというわけではないでしょうが、そもそも仕切りには相手との呼吸を合わせたり、計ったりする目的もありますから、許される範囲内でということなんでしょう。
問題は制限時間を過ぎた後で、この場合、立会いで両手をついてからの待ったは認められません。
2017年11月場所で白鵬が「待った」が認められず、負けとなった一番がありました。
これはまさに典型的な例で、制限時間いっぱいで両手をついてからの「待った」だったために認められませんでした。
土俵下から手を挙げて抗議している白鵬の姿が印象的でしたが、立会いの呼吸が合わない云々以前に横綱でも相撲のルールを熟知していないことも当時かなり話題になりました。
相撲の立会いが合わないのはなぜ?待ったをなくすには?
相撲の立会いが合わないのはなぜなのでしょうか?
筆者なりに考えたのですが、力士同士の呼吸によって立つからではないでしょうか?
考えてみると他のスポーツは試合開始の合図があるのに、相撲は選手自身の意志で試合が始まるというのもかなり特殊ですよね。
なので、立会いが合わないということをなくし、待ったをなくすには行司が試合開始の合図をするのが一番いいのではないかと思います。
いろいろ事情はあるでしょうが、制裁金制度を作るよりは現実的で理にかなっているような気はします。
何か他にいいアイディアがあれば、どんどん取り入れていって欲しいですね。
相撲で立会いが合わない~まとめ
今回は、相撲で立会いが合わないと罰金が科せられるのか、また待ったは何回までならいいのかについて見てきました。
まとめると、今現在、相撲で立会いが合わない場合に待ったをしても罰金が科られることはありません。
また、「待った」の回数は何回までならいいいということではなく、制限時間を過ぎた後、立会いで両手をついてからの待ったは認められないことになっています。
立会いも取組みと同様に両力士の駆け引きや呼吸などが感じられて、相撲の醍醐味のひとつといえます。
「待った」をすれば、そこで一度緊張感が切れてしまいます。
制裁金制度では効果がなかったようですが、「待った」を防止するいいアイディアがあれば、どんどん取り入れていけば、さらにおもしろい取組みが見られて相撲人気も上がるかもしれませんね。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。
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