相撲を見ているとどちらが勝ったかよくわからない時には物言いがついて、もう一度取り直しとなる光景をしばしば見かけます。
一度くらいならまだしも 中には何回も取り直しをするケースもあったようですが、相撲の取り直しの最高記録は何回ぐらいなのでしょうか?
また、相撲には水入りというのもあるようですが、これは取り直しとは何か違うのでしょうか?
今回は、相撲の取り直しとは何か、最高記録は何回なのかを見ていきます。
相撲の取り直しの最高記録は何回?
これまで(2019年6月)の相撲の取り直しの最高記録は、3回です。
その取り組みとは、1988年5月場所初日の前頭7枚目霧島(現陸奥親方)VS 前頭8枚目水戸泉(現錦戸親方)戦です。
この取り組みでは、「物言い」が3回もつき、なんと合計4回も相撲を取ることになりました。
「うっちゃり4連戦」とも言われているこの取り組みは、
・1番目
行司軍配では、「寄り倒し」で水戸泉の勝ち ⇒ 物言い ⇒ 取り直し
・2番目
行司軍配では、「寄り切り」で霧島の勝ち ⇒ 物言い ⇒ 取り直し
・3番目
行司軍配では、「寄り切り」で水戸泉の勝ち ⇒ 物言い ⇒ 取り直し
・4番目
行司軍配通り、「寄り倒し」で水戸泉の勝ち
両力士の土俵際のうっちゃりの掛け合いが見応え十分ですが、最後は水戸泉の勝ちとなりました。
しかし、勝負のついた4番目も物言いがついてもおかしくない微妙な一番でした。
いくら体力のある力士とはいえ、ほとんど連続して4番もの相撲を取らされては最後はヘトヘトになったことでしょう。
下の動画を見ていると、場内の盛り上がりとは裏腹に両力士の疲労困憊する様子が伝わってきます。
相撲の取り直しとは?
相撲の取り直しとは、競技でいうところのいわゆる引き分け再試合のことをいいます。
相撲では、どちらが勝ったか勝負がつかないので、もう一度相撲をとることになります。
取り直しは1925年(大正14年)6月場所から導入されましたが、それ以前は「引き分け」か「預」か「無勝負」と呼ばれていました。
相撲の取り直しは、物言いがついて同体と判断された場合か、水入りとなった場合がほとんどです。
相撲の取り直しの珍しい例
力士にとっては、体力的にも精神的にも取り直しはできるだけ避けたいところですが、審判(行司)のミスのため、取り直しになった例がいくつかあります。
非常に珍しい例ですが、これも取り直しです。
相撲の取り直しの珍しい例①~龍勢旺VS大翔虎戦
2012年5月場所6日目の三段目の龍勢旺VS大翔虎戦で、それは起こりました。
行司木村隆之助が、なんと勝負が決まる前に軍配を挙げてしまうという珍事により取り直しとなりました。
魔が差したとしか言いようのない取り直しの例ですね。
取り直しの一番は、龍勢旺が「突き落とし」で勝ちました。
木村隆之助
「出たと思った。恥ずかしいです」
陣幕審判長(元幕内・富士乃真)
「出てないから取り直しにした。勢いで上げちゃう部分もある。」
相撲の取り直しの珍しい例②~北磻磨VS旭日松戦
龍勢旺VS大翔虎戦からたった2か月後、2012年7月場所7日目の十両の北磻磨VS旭日松戦で、またもや珍事が起こりました。
両力士の立合いの手つきが不十分だったため、鏡山審判部長(元関脇多賀竜)が「立合い不成立」を宣言しました。
が、行司木村堅治郎が「立合い不成立」の声に気づかず、そのまま取り組みが続けられ、旭日松が北磻磨に「押し出し」で勝ちました。
しかし、取り直しとなって、逆に取り直しの一番は北磻磨が「突き落とし」で勝ちました。
旭日松にとっては、何とも気の毒な取り直しとなってしまいました。
取り直しではなく、やり直し?
最後は、珍事というよりは誤審の一番です。
その取り組みとは、2012年11月場所9日目の横綱・日馬富士VS関脇・豪栄道戦です。
豪栄道が日馬富士を土俵際まで追い詰めた際、湊川審判委員(元小結・大徹)が横綱の左足が土俵を出たとして、行司に取り組みを止めさせました。
ところが、実際には日馬富士の足は俵の外には出ていなかったと結論付けられ、行司が軍配を上げていなかったため、「取り直し」とはならず、取り組みは「やり直し」となりました。
ちなみにこの取り組みは、横綱・日馬富士は1敗、関脇・豪栄道は全勝という大一番でした。
「やり直し」の一番は、結局、横綱・日馬富士が「寄り切り」で勝ちましたが、せっかくの大一番に審判が水を差す前代未聞の大失態となりました。
相撲の取り直しの最高記録~まとめ
今回は、相撲の取り直しとは何か、最高記録は何回なのかを見てきました。
相撲の取り直しとは引き分け再試合のことで、最高記録は1988年5月場所初日の前頭7枚目霧島VS前頭8枚目水戸泉戦の3回です。
相撲の取り直しは、物言いがついて同体と判断された場合か、水入りとなった場合がほとんどで、その他の場合は行司や審判のミスによるものが多いようです。
力士にとっては心身ともに負担となる取り直しですから、行司や審判のミスは勘弁してほしいというのが本音でしょう。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。
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