プロ野球が開幕すると、たいていは調子のいいチームと思わぬつまづきを見せるチームが出てきます。
その中でも開幕から連勝を続けて開幕ダッシュに成功したチームは、連勝がいつまで続くのか新聞・テレビなどで大きな話題になります。
そんなプロ野球の開幕連勝記録は投手も含めて何連勝なのか、開幕ダッシュに成功したチームが優勝する可能性はどれくらいなのでしょうか?
今回は、プロ野球の投手とチームの開幕連勝記録ランキングとチームが優勝する目安は何連勝なのかなどについても見ていきます。
プロ野球の投手の開幕連勝記録ランキング
まず、プロ野球の開幕連勝記録ランキングを投手に限定してみていきます。
ランキングトップは開幕投手を務めた投手限定という意味では2020年の菅野智之投手(巨人)の13連勝が最多開幕連勝記録ですが、開幕初登板からの最多開幕連勝記録では2013年の田中将大投手(楽天)の24連勝が断トツのトップです。
2位の15連勝に9勝もの大差ですから、この年の田中将大投手がいかに凄かったのかがわかります。
しかも田中将大投手の場合、前年の2012年と合わせると28連勝となり、こちらはプロ野球の投手の最多連勝記録となっています。
ちなみに、2013年の楽天イーグルスと2020年の巨人、1981年の日本ハム、2005年のソフトバンク、1999年のダイエー、1947年の阪神、1966年の巨人まで13連勝以上は優勝を飾っています。
プロ野球の投手の最多開幕連勝記録ランキングは、以下の通りです。
プロ野球の投手の最多開幕連勝記録ランキング
24連勝
田中将大(2013年・楽天)24勝0敗
15連勝
間柴茂有(1981年・日本ハム)15勝0敗
斉藤和巳(2005年・ソフトバンク)16勝1敗
14連勝
篠原貴行(1999年・ダイエー)14勝1敗
13連勝
御園生崇男(1947年・阪神)18勝6敗
堀内恒夫(1966年・巨人)16勝2敗
◎菅野智之(2020年・巨人)14勝2敗
12連勝
中谷信夫(1948年・南海)21勝12敗
林俊彦(1965年・南海)17勝3敗
◎岩隈久志(2004年・近鉄)15勝2敗
11連勝
御園生崇男(1937年秋・阪神)11勝0敗
◎スタルヒン(1938年春・巨人)14勝3敗
藤村富美男(1946年・阪神)13勝2敗
◎村田兆治(1981年・ロッテ)19勝8敗
川井雄太(2009年・中日)11勝5敗
10連勝
スタルヒン(1938年秋・巨人)19勝2敗
藤本英雄(1942年・巨人)10勝0敗
阿部八郎(1953年・阪急)11勝4敗
新山彰忠(1965年・南海)11勝4敗
島田源太郎(1968年・大洋)14勝6敗
足立光宏(1971年・阪急)19勝8敗
◎東尾修(1985年・西武)17勝3敗
郭泰源(1988年・西武)13勝3敗
小野和義(1991年・近鉄)12勝4敗
※◎印は開幕投手
プロ野球のチームの開幕連勝記録ランキング
続いて、プロ野球のチームの開幕連勝記録ランキングを見ていきましょう。
プロ野球の開幕連勝記録は11連勝で、1954年に西武ライオンズ(当時の西鉄ライオンズ)、1999年に中日ドラゴンズが記録しています。
1954年の西武ライオンズ(当時の西鉄ライオンズ)は三原修監督が率いた黄金時代で、11連勝中の総得点は79点(1試合平均7.18)という破壊力のある打線を武器にしての11連勝でした。
一方、1999年の中日ドラゴンズは第2次星野仙一監督時代の4年目で、11連勝中の総失点は19点(1試合平均1.72)という投手力を武器にしての11連勝でした。
両チーム、対照的なチームカラーでの11連勝だったのが、興味深いところです。
続く連勝は10連勝で、1955年にソフトバンクホークス(当時の南海ホークス)が記録しています。
2020年シーズン終了時点で、プロ野球で二ケタの開幕連勝記録を達成したのは以上の3チームでです。
プロ野球の開幕連勝記録ランキングと最終順位は、以下の通りです。
プロ野球の開幕連勝記録ランキングと最終順位
11連勝
西武(1954年西鉄ライオンズ)⇒ 最終順位優勝
中日(1999年)⇒ 最終順位優勝
10連勝
ソフトバンク(1955年南海ホークス)⇒ 最終順位優勝
8連勝
オリックス(1988年阪急ブレーブス)⇒ 最終順位2位
7連勝
巨人(1941・2013年)⇒ 最終順位ともに優勝
阪神(2002年)⇒ 最終順位4位
ロッテ(1952年)⇒ 最終順位2位
6連勝
広島(1993年)⇒ 最終順位6位
日本ハム(1954年東映フライヤーズ・1997年)
1954年⇒ 最終順位7位
1997年⇒ 最終順位4位
5連勝
横浜DeNA(1965年大洋ホエールズ)⇒ 最終順位4位
巨人(2017年)⇒ 最終順位4位
※2022年シーズン終了時点での記録です。
プロ野球の開幕連勝記録とチーム優勝の可能性
プロ野球の開幕連勝記録がわかったところで、幸先よく開幕ダッシュに成功したチームのその後、最終順位がどうだったのか、チーム優勝の可能性を見ていきたいと思います。
上記のプロ野球の開幕連勝記録ランキングと最終順位で一目瞭然ですが、開幕から10連勝以上したチームはそのシーズンは優勝しています。
3チームともいきなり貯金10か11でスタートしたわけですから、かなりのアドバンテージだったわけですが、おもしろいのが3チームともシーズンを通して首位を守り続けて優勝したわけではないということです。
いずれもシーズン途中で首位を明け渡して、再び首位に返り咲いての優勝でした。
その他、8連勝以下のチームの最終順位を見ると、必ずしも開幕ダッシュに成功したからといって最終順位がよかったわけではありません。
優勝は1941年と2013年の巨人のみで、むしろBクラスで終えたチームのほうが多いほどです。
これらのことから5連勝や6連勝ほどのそこそこの連勝では最終順位に及ぼす影響は少なく、二ケタ以上の連勝ではっきりとチーム優勝の可能性が高まっているといえます。
プロ野球の開幕連敗記録については、こちらの記事をご参照下さい↓
プロ野球の開幕連勝記録~まとめ
今回は、プロ野球の投手とチームの開幕連勝記録ランキングとチームが優勝する目安は何連勝なのかなどについて見てきました。
プロ野球の投手の開幕最多連勝記録は2013年の田中将大投手(楽天)の24連勝で、前年の2012年からの28連勝はプロ野球の投手の最多連勝記録となっています。
一方、プロ野球のチームの開幕連勝記録は、1954年の西武ライオンズ(当時の西鉄ライオンズ)と1999年の中日ドラゴンズが記録した11連勝です。
また、開幕ダッシュに成功したチームが優勝する可能性は、そこそこの連勝では最終順位に及ぼす影響は少なく、二ケタ以上の連勝ではっきりとチーム優勝の可能性が高まるというデータが出ています。
開幕からの記録は連勝記録に限らず一度途切れてしまえば次のシーズンまでチャンスがないので、話題になればなるほどプレッシャーは大きくなると思われますが、2020年シーズンの菅野投手のように新しい開幕連勝記録を更新する選手、またはチームが出てくることを期待したいですね。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。
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