プロ野球を見ていると、ピッチャーやキャッチャーが審判に対してボールの交換を要求している光景が頻繁に見られます。
ファールボールやホームランなどでボールがスタンドに入った場合はわかるのですが、それにしても変えすぎだと感じている方もいらっしゃるのではないでしょうか。
高校野球などではプロ野球ほどすぐにボールを変えることはありませんし、あそこまですぐ変えるのはなぜなのでしょうか?
また、ボールが交換後はどうなるのかも気になります。
今回は、プロ野球でボールをすぐ変えるのはなぜなのか、また交換後のボールはどうなるのかについても見ていきます。
プロ野球でボールをすぐ変えるのはなぜ?
プロ野球でボールを変えるのはスタンドインした場合以外では、バッターがボールを打った後やピッチャーが投げたワンバウンドなどでボールが地面に触れた時などです。
つまりボールにキズがついたり、汚れがついたり場合に交換を要求しています。
プロ野球で使用している硬式ボールは革製品で、強度に優れているわけではなくキズもつきやすいものです。
キズや汚れがついたボールは、直球を投げたつもりでも思わぬ変化をしてしまったり変化球もピッチャーが意図した曲がりとは異なる変化をする可能性があります。
また、ピッチャーの感覚もキズや汚れによって変わってしまうということもあります。
プロ野球でボールをすぐ変えるのは、このようにキズや汚れによってボールが変化するからというのが主な理由です。
他にはルール上の理由もあります。
ピッチャーやキャッチャーがボールに傷があることがわかっているにもかかわらず、交換しないでそのまま投げれば不正投球になります。
また、程度によりますが、ボールについた土が限度を超えているようならば「異物の付着」と判断され、これもルールに抵触します。
ピッチャーやキャッチャーはこれらのルール違反の可能性を疑われないためにも、 審判にすぐボール交換を要求するというわけです。
プロ野球以外では、よほどのことがなければボールを変えることはそう多くありません。
実は野球の硬式ボールは結構高価なもので、試合球ともなると1球1,000円以上します。
興行収入もなく自前でボールを準備するアマチュア野球の場合は、プロ野球と違ってそうそう頻繁にボールを変えることはできません。
プロ野球のボールは交換後はどうなる?
プロ野球でボールをすぐ変える理由はわかりました。
では、キズや汚れがついて交換後はそのボールはどうなるのでしょうか。
ちょっとしたキズや汚れであれば高価な硬式ボールなので、捨てるのはあまりにももったいないですね。
まず交換を要求されたボールを受け取った審判は、まだ使えると判断した場合は腰に付けているボール入れの袋にボールをしまっておきます。
土が多めについていたりキズの程度がすぐに判断できない場合はボールボーイへ渡し、 ボールボーイはタオルなどでボールをきれいにした後、再利用しても問題ないと判断すればニューボールと共に再び審判に手渡します。
試合では再利用できないと判断された交換後のボールがどうなるかはさまざまで、練習用ボールや試合後のサインボールとして使われたり、高校野球などアマチュアへ送られたりします。
プロ野球1試合で使用するボール数はいくつでいくらの金額?
あれだけ頻繁に交換されているプロ野球のボールですが、プロ野球1試合では使用するボール数はいくつで金額的にはいくらぐらいになるのでしょうか。
まず、プロ野球1試合では使用するボール数は、通常80球前後くらいです。
延長戦などに備えて、1試合で120球は準備しているそうです。
次に金額がいくらかということですが、日本プロ野球公認のボールはミズノ製で1球2,600円です。
1試合で80球を使用すると、1試合で使用するボールの金額は、
2,600円×80球=20万8,000円(1試合)
となります。
1試合で20万以上もの金額ですから、12球団が1シーズンにボールに使う金額は私たちの想像をはるかに超えます。
プロ野球でボールをすぐ変えるのはなぜ?~まとめ
今回は、プロ野球でボールをすぐ変えるのはなぜなのか、また交換後のボールはどうなるのかについても見てきました。
プロ野球でボールをすぐ変えるのはキズや汚れによってボールが変化するからというのが主な理由で、他にはルール上の理由もあります。
交換後のボールは利用できなければ、練習用ボールや試合後のサインボールとして使われたり、高校野球などアマチュアへ送られたりします。
また、プロ野球1試合では使用するボール数は、通常80球前後で1試合で使用するボールの金額は、1球2,600円×80球=20万8,000円(1試合)となります。
これだけの金額がかかるとなれば、興行収入もなく自前でボールを準備するアマチュア野球の場合は、プロ野球と違ってそう簡単にボールを変えることはできません。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。
コメント