野球を知っている方ならよくご存知だと思いますが、野球初心者の方には意味がイマイチよくわからないのがDH制ではないでしょうか?
DH制は試合やリーグによって採用されていたりいなかったりしますが、DH制を採用しているかどうかで野球の戦術がまったく変わってしまうほどの大きな違いがあります。
そんなDH制の正式名称が何で何の略なのか、またいつからあるのかも気になります。
今回は、野球のDHの意味と正式名称とはどんなものか、また何の略でいつからあるのかも見ていきます。
野球のDHの意味と正式名称とは?何の略?
野球のDHの意味とは、ひと言でいうと打撃専門の選手のことで、DHは守備につくことは一切なく投手の代わりに打席に立ちます。
なので、DH制の試合の時は投手は打席に立つことはありません。(※メジャーリーグは除く)
野球のDHの正式名称は”指名打者”で、何の略かというと”Designated Hitter”の略で頭文字を取って略して「ディーエイチ」と呼ばれています。
DHは守備につかなくてもいいので、打力に秀でた選手、あるいは守備力が低い選手が起用されることが多いですが、ケガなどにより足腰に不安がある選手や疲労を回避したい場合などにも起用されます。
DH制を採用するかどうかはチームの自由ですが、過去にDH制の試合にもかかわらずDH制を採用しなかった例は二刀流の大谷選手が投手として登板した以外にはほとんどありません。
なお、DH制は日本のプロ野球(NPB)ではパ・リーグ、メジャーリーグ(MLB)ではアメリカン・リーグとナショナル・リーグの両リーグで採用されていますが、セ・リーグや高校野球などでは採用されていません。
野球のDH~大谷ルール
メジャーリーグでは2022年シーズンからDH(氏名打者)のルールが変わり、「同一選手による先発投手とDHとの兼任」が可能になりました。(通称”大谷ルール)
DHと投手の両方として先発出場した選手は、投手として途中交板した後もDHとして引き続き打席に立つことができるようになりました。
また逆に、DHとして代打・代走と交代した後も投手として投げ続けることもできます。
この特別ルールは2021年メジャーリーグのオールスターゲームで”二刀流”で出場した大谷翔平選手(ロサンゼルス・エンゼルス)に初めて適用されました。
野球のDHとは?~いつからあるの?
野球にDH制を最初に導入したのはメジャー(MLB)のアメリカン・リーグで、1973年のことでした。
導入した理由は、当時のアメリカン・リーグが極端な投高打低になっていたこととナショナル・リーグに人気・実力で差をつけられて観客動員数が少なかったためです。
その後しばらくはアメリカン・リーグのみDH制を採用していましたが、2020年になってナショナル・リーグもついにDH制を採用しています。
日本のプロ野球で最初にDH制を最初に導入したのはパ・リーグで、メジャーリーグ(MLB)の導入から2年遅れての1975年のことでした。
当時はパ・リーグはセ・リーグに人気・実力で大きく水をあけられていたので、メジャーリーグ(MLB)同様にDH制の導入によって人気向上を図ったというものです。
日本のアマチュア野球では、社会人野球で社会人野球日本選手権と全日本クラブ野球選手権が1988年からDH制を採用し、1989年には都市対抗野球でも採用されています。
大学野球では1992年に初めて全日本大学野球選手権でDH制を採用したのを皮切りに1994年秋からは東都大学野球連盟も採用し、以後多くの連盟がDH制を採用していますが東京六大学と関西学生、明治神宮大会では採用されていません。
そして高校野球では春夏の甲子園大会から各地区予選まで、DH制を採用されていません。
野球のDHのメリット
野球ではDH制を採用すると野球の質が変わるといわれています。
DH制になると投手交代や代打を送るタイミングも関係なく、監督の采配や戦術という面では相当な違いがあります。
また、攻撃力が増すため、採用しているリーグとしていないリーグでは投手成績にどうしても差がついてきます。
しかし、DH制を導入するメリットもたくさんあげられるのも事実です。
DH制を導入する主なメリットには、以下のようなものがあげられます。
・打撃が期待できない投手の代わりにDHが入るため攻撃力がアップ
・打力があってもケガなどの理由により守備や走塁ができない選手にもチャンスが広がる
・選手の疲労軽減
・死球などによる投手のケガの防止
また、投手にとっては拮抗した試合の時でも代打による降板がないので、続投により完投のチャンスが広がるのもDH制のうれしいところです。
野球のDHの意味と正式名称とは?~まとめ
今回は、野球のDHの意味と正式名称とはどんなものか、また何の略でいつからあるのかも見てきました。
野球のDHとは、打撃専門の選手を意味し、DHは守備につくことは一切なく投手の代わりに打席に立ちます。(※ただし、メジャーリーグは除く)
DHの正式名称は”指名打者”で、何の略かというと”Designated Hitter”の略で頭文字を取って「ディーエイチ」と呼ばれています。
DH制は1973年にメジャー(MLB)のアメリカン・リーグで初めて導入され現在では両リーグで導入、日本では1975年にパ・リーグで導入されています。
その後、社会人や大学野球でもかなり導入が進んでいますが、セ・リーグと高校野球ではまだ導入されていません。
DH制の導入にはメリットもデメリットもありますが、リーグの違いで両方見られる日本は野球を楽しむにはいい国なのかもしれません。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。
※情報は2022年4月8日現在のものです。
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