高校野球は春、夏と2回の全国大会が甲子園球場で開催され、毎回全国的な盛り上がりを見せます。
しかし、この春の選抜と夏の甲子園は開催される季節だけでなく規模などさまざまな面で違いがあります。
例えば、正式名称を聞かれて即答できない方も案外多いと思います。
春の選抜と夏の甲子園では、いったいどんな違いがあるのでしょうか?
今回は、春の選抜と夏の甲子園の違いと正式名称や連覇した歴代優勝高校などについて見ていきます。
春の選抜と夏の甲子園の違いと正式名称
高校野球の全国大会は、一般的には春は「春の選抜」あるいは「春の甲子園」、夏は「夏の甲子園」などとと呼ばれています。
しかし、春夏の甲子園大会には正式名称があり、それぞれ
「春の選抜」=「選抜高等学校野球大会」
「夏の甲子園」=「全国高等学校野球選手権大会」
といいます。
また、春の選抜と夏の甲子園の大きな違いとしては、春の選抜はその名の通り前年の秋季大会などでの成績から高野連が選んで出場校を決めるのに対して、夏の甲子園は地区予選で勝ち抜いて優勝した高校だけが甲子園の土を踏めるシステムになっています。
出場校も夏の甲子園の方が春の選抜より多く規模が大きいといえます。
その他、春の選抜と夏の甲子園の違いを詳しく見ていくと、以下のようになっています。
春の選抜~代表校の決め方や特徴
春の選抜は、前年に行われる秋季大会が基本になります。
春の選抜の代表校は、基本的に32校で、毎年1月下旬に開かれる選考委員会で決定されます。
32校のうち28校は北海道、東北、関東、東京、北信越、東海、近畿、中国、四国、九州の10地区から秋季大会の成績をもとに決められます。
残りの4校は、21世紀枠(東日本1校・西日本1校・東西問わず1校)で3校、明治神宮大会優勝校1校となります。
このため、1つの都道府県から複数の代表校が出ることもあれば、逆にゼロということもあり得ます。
秋季大会などから選抜大会まではかなり期間が空くこともあり、チームの実力が必ずしも反映されていないとの見方もありますが、21世紀枠が設けられるなど違った意味での出場のチャンスがあるのも春の選抜の特徴です。
春の選抜高校野球の出場校数や代表校の決め方についての詳細は、こちらもご参照下さい↓
夏の甲子園~代表校の決め方や特徴
夏の甲子園は、直前に行われる各地区の予選が基本になります。
基本的に全国各地で地区予選を行い、東京・北海道からは各2校、その他の45府県から各1校の合計49校の代表校が夏の甲子園と呼ばれる全国大会に出場するシステムになっています。
また、地区予選は全国大会の直前に行われるので、春の選抜に比べると実力がそのまま反映されるといえます。
このように夏の甲子園は春の選抜に比べて代表校の決め方がわかりやすく、各都道府県から少なくとも1校は出場するという実力至上主義が特徴ともいえます。
しかも3年生にとっては高校生最後の大会となるので、より盛り上がることが多くなる大会といえるでしょう。
春の選抜と夏の甲子園で連覇した歴代優勝高校も
甲子園の土を踏むことはすべての高校球児たちにとって憧れですが、優勝するのはさらなる大きな目標です。
しかし、長い甲子園の歴史の中で春の選抜と夏の甲子園で連続優勝を成し遂げた高校があります。
いわゆる春夏連覇と呼ばれているものですが、高校球児たちにとっては究極ともいえる偉業で、同一年度で同一チームの優勝だけにこれ以上の結果はないといっていいでしょう。
この春夏連覇を達成した高校はこれまでわずかに7校で、その中で大阪桐蔭はなんと2回も達成しています。
達成した年を見ると、最近の方が達成回数が多くなっているのがわかります。
なお、春夏春または夏春夏の3連覇を達成した高校はまだありません。
春の選抜と夏の甲子園を連覇した歴代優勝高校は、以下の通りです。
春の選抜と夏の甲子園を連覇した歴代優勝高校
1962年 作新学院(栃木)
1966年 中京商(愛知)
1979年 箕島(和歌山)
1987年 PL学園(大阪)
1998年 横浜(神奈川)
2010年 興南(沖縄)
2012年 大阪桐蔭(大阪)
2018年 大阪桐蔭(大阪)
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夏の甲子園と選抜の違い~まとめ
今回は、春の選抜と夏の甲子園の違いと正式名称や連覇した歴代優勝高校などについて見てきました。
春の選抜と夏の甲子園の違いは、主に代表校の数と選び方で、正式名称は「春の選抜」は「選抜高等学校野球大会」、「夏の甲子園」は「全国高等学校野球選手権大会」です。
また、連覇した歴代優勝高校、いわゆる春夏連覇はこれまでわずかに7校で、大阪桐蔭は2回達成しています。
夏の甲子園と選抜の違いを知ると、甲子園の見方もきっとまた違った見方ができるようになるでしょう。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。
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