野球で三冠王といえば、野球をご存知の方であればその意味も達成がいかに難しいことかもよく理解していらっしゃるかと思います。
選手にとってこれ以上はないといえるような大記録ですが、日本プロ野球とメジャーリーグの長い歴史の中でも達成者はごくわずかです。
また、野球をよくご存知ではない方にとっては、三冠王とはどういう意味なのか気になるところではないでしょうか?
今回は、野球の三冠王とはどういう意味なのか、また日本プロ野球とメジャーリーグでの歴代達成者及び成績を一覧にまとめてみました。
野球の三冠王とは?
野球において三冠とは打率、ホームラン、打点の3つを意味し、三冠王とは1シーズンでこの3つのタイトルをすべて獲得した選手をいいます。
1つのタイトルを獲得するだけでも凄いことですが、これを3つ同時に獲得するのが非常に難しいのは言わずもがなです。
また、三冠王には打者の三冠王と投手の三冠王があり、投手の場合は投手三冠王と呼ばれ、単に三冠王は打者の場合を意味します。
三冠王は日本プロ野球(NPB)とメジャーリーグ(MLB)に関わらず意味は同じですが、投手三冠王は日米で定義が異なります。
日本プロ野球(NPB)では投手三冠王は定義されておらず、メジャーリーグ(MLB)では1シーズンに最多勝利・最優秀防御率・最多奪三振の3つのタイトルを獲得した投手をいいます。
投手三冠王も打者の三冠王と同様に非常に難しい記録ですが、達成者は打者の三冠王より多く誕生しています。
野球の三冠王~日本プロ野球とメジャーの歴代達成者と成績一覧
続いて、日本プロ野球とメジャーリーグでの三冠王の歴代達成者及び成績を見ていきましょう。
三冠王の歴代達成者はメジャーリーグのほうが多いのですが、1970年以降に限定するとメジャーリーグではわずかに1人(1回)、日本プロ野球では6人(10回)となっています。
逆に1970年より前はメジャーリーグでは14人(16回)、日本プロ野球では2人(2回)となっています。
2000年以降の達成者は日本プロ野球では2人、アメリカ・メジャーリーグでは1人のみと、時代とともに三冠王達成者は少なくなっています。
野球の三冠王~日本プロ野球の歴代達成者と成績一覧
日本プロ野球での三冠王の歴代達成者は8人で、このうち助っ人外国人選手が2人なので日本人達成者はわずかに6人となっています。
複数回達成者は落合博満の3回が最多、王貞治とランディ・バースの2回と続きます。
滅多に現れない三冠王達成者ですが、1985~1986年にかけてパ・リーグでは落合博満が、セ・リーグではランディ・バースが両リーグで同時に2年連続で三冠王に輝いています。
日本プロ野球での三冠王の歴代達成者と成績は、以下の通りです。
日本プロ野球での三冠王の歴代達成者と成績一覧
年 | 選手名 | チーム | 打率 | 本塁打 | 打点 |
2022 | 村上宗隆 | ヤクルト | .318 | 56 | 134 |
2004 | 松中信彦 | ダイエー | .358 | 44 | 120 |
1986 | 落合博満 | ロッテ | .360 | 50 | 116 |
1986 | ランディ・バース | 阪神 | .389 | 47 | 109 |
1985 | 落合博満 | ロッテ | .367 | 52 | 146 |
1985 | ランディ・バース | 阪神 | .350 | 54 | 134 |
1984 | ブーマー・ウェルズ | 阪急 | .355 | 37 | 130 |
1982 | 落合博満 | ロッテ | .325 | 32 | 99 |
1974 | 王貞治 | 巨人 | .332 | 49 | 107 |
1973 | 王貞治 | 巨人 | .355 | 51 | 114 |
1965 | 野村克也 | 南海 | .320 | 42 | 110 |
1938秋 | 中島治康 | 巨人 | .361 | 10 | 38 |
野球の三冠王~メジャーの歴代達成者と成績一覧
一方、メジャーリーグでの三冠王の歴代達成者は15人で、複数回達成者はロジャース・ホーンスビーとテッド・ウィリアムズの2回です。
いかに達成困難な三冠王とはいえ、1970年以降の達成者がミゲル・カブレラただ1人だけというのは少々意外な気がします。
メジャーリーグでの三冠王の歴代達成者と成績は、以下の通りです。
メジャーリーグでの三冠王の歴代達成者と成績一覧
年 | 選手名 | チーム | 打率 | 本塁打 | 打点 |
2012 | ミゲル・カブレラ | タイガース | .330 | 44 | 139 |
1967 | カール・ヤストレムスキー | レッドソックス | .326 | 44 | 121 |
1966 | フランク・ロビンソン | オリオールズ | .316 | 49 | 122 |
1956 | ミッキー・マントル | ヤンキース | .353 | 52 | 130 |
1947 | テッド・ウィリアムズ | レッドソックス | .343 | 32 | 114 |
1942 | テッド・ウィリアムズ | レッドソックス | .356 | 36 | 137 |
1937 | ジョー・メドウィック | カージナルス | .374 | 31 | 154 |
1934 | ルー・ゲーリッグ | ヤンキース | .363 | 49 | 165 |
1933 | チャック・クライン | フィリーズ | .368 | 28 | 120 |
1933 | ジミー・フォックス | アスレチックス | .356 | 48 | 163 |
1925 | ロジャース・ホーンスビー | カージナルス | .403 | 39 | 143 |
1922 | ロジャース・ホーンスビー | カージナルス | .401 | 42 | 152 |
1909 | タイ・カッブ | タイガース | .377 | 9 | 107 |
1901 | ナップ・ラジョイ | アスレチックス | .426 | 14 | 125 |
1894 | ヒュー・ダフィー | ビーンイーターズ | .440 | 18 | 145 |
1887 | ティップ・オニール | ブラウンズ | .435 | 14 | 123 |
1878 | ポール・ハインズ | グレイズ | .358 | 4 | 50 |
野球の三冠王とは?~まとめ
今回は、野球の三冠王とはどういう意味なのか、また日本プロ野球とメジャーリーグでの歴代達成者及び成績を一覧にまとめてみました。
野球において三冠とは打率、ホームラン、打点の3つを意味し、三冠王とは1シーズンでこの3つのタイトルをすべて獲得した選手をいいます。
三冠王の歴代達成者は日本プロ野球では8人、複数回達成者は落合博満の3回が最多、王貞治とランディ・バースの2回と続きます。
メジャーリーグでの三冠王の歴代達成者は15人で、複数回達成者はロジャース・ホーンスビーとテッド・ウィリアムズの2回です。
日米に共通しているのが時代とともに三冠王達成が難しくなっているということで、新たな三冠王が現れることが期待されます。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。
※記録は2021年シーズン終了時点のものです。(日本プロ野球は2022年シーズン)
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